2006年7月号 DEEP [ディープ・インサイド]
御手洗冨士夫氏が日本経団連会長に就任して1カ月。同氏周辺に「困惑」が広がっている。発端は、小泉首相の靖国神社参拝に関する一部の報道。奥田碩・前経団連会長は首相に参拝を控えるよう注文したが、御手洗氏は「それは政治が決めることだ」と語った。これは奥田路線の否定で、両者は全く逆の姿勢だ──という内容だった。 御手洗氏の真意は「政府、自民党には統一見解がなく、政治家は個々の考えで行動している。小泉さんも個人の信条で参拝しており、首相はどうあるべきかは政治が判断することだ」とし、私的な参拝については留保している。 奥田氏も日中関係に配慮して注文はつけたが、昨年10月に首相がスーツ姿で拝殿から賽銭を投じた時は「国内外の諸情勢や国際関係を慎重に配慮され、私的に参拝されたと理解している」とコメント。私的参拝までは否定しなかった。両者の考えは同じではないが ………
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