「エルサレムの壁」複雑骨折の内側

イスラエル新首相の一方的な「和平の手」は楽観を許さない。

2006年7月号 GLOBAL

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 一見すると、イスラエルがヨルダン川西岸地区の一部入植地から撤去する計画は、パレスチナとの和平達成への大胆で勇気ある一歩と思える。エフード・オルメルト新首相は5月24日、米議会の上下両院合同会議でパレスチナ自治政府のマームード・アッバス議長と会談する意思を公に表明するという「和平の手」を差し伸べ、事態は前進したかに見える。 残念ながら、内情は見た目より複雑だ。イスラエルの撤去計画は、想定以上に問題含みであり、日がたつにつれ、懸念すべき数多くの疑問点が浮かびあがってきた。 オルメルト首相は明らかにイスラエル対パレスチナの紛争に終止符を打とうとしている。1月に脳出血で倒れ、今も病院で昏睡状態のアリエル・シャロン前首相から引き継いだのが、パレスチナ国家を形成する地域から撤退することだった。その第一弾が、昨年8月のガザ地区の入植地撤収である。 次が ………

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