2006年6月号 DEEP [ディープ・インサイド]
偏狭な愛国主義は、必ずそれをあおる存在が背後に隠れている。「週刊文春」のゴールデン・ウィーク特大号がいい例だろう。竹島(韓国名・独島)をめぐって日韓両国が一触即発の危機に陥り、4月21日から外務省の谷内正太郎事務次官と韓国外交通商部の柳明桓第一次官が2日間交渉し、ぎりぎりで衝突を回避したが、同誌は「盧武鉉の恫喝に屈した腰抜け外務省」と日本の弱腰をこきおろした。 その火元が記事中で引用している総理秘書官の怒りの発言であることは明らかだろう。それによると「なんで自国のEEZ(排他的経済水域)内を調査するのに韓国にペコペコ頭を下げにいかなきゃならないんだ。大島大使を召還すればいい。調査船を韓国が拿捕すれば国際的に問題になる。そのことを外務省は理解していないんじゃないか」というものだ。 この乱暴な言葉の主は警察庁出身の山崎裕人秘書官(昭和51年組)だ ………
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