もはや一本化は困難。ひょっとして最大派閥「清和会」の分裂も。総裁選政局に俄然、血なまぐささが漂いだした。
2006年6月号 POLITICS [ライバル]
ゴールデンウィーク中、アフリカ・北欧を外遊した小泉純一郎首相は、自民党総裁選の行方に重い一石を投じた。5月2日、ガーナで同行記者団に語った森派(清和会)の「二人の総裁候補」安倍晋三官房長官と福田康夫元官房長官についての発言だ。「(二人が出ても)構わない。本人が出たいというのを止める方法はない。降りるべきだとか、まとめるべきだとかいう意見は出てくるだろうが、最終的には本人が決めることだ。派閥の領袖が集まって一人に絞ろうとしても、まとまりにくい状況になっている」 マスコミは派内一本化を目指している森喜朗前首相への警告ととらえたが、さらに踏み込むなら、首相の真意は福田氏に対する挑発的な牽制だったとみるべきだろう。「出られるものなら出てみなさい。あなたの出番ではないはずですよ」と。 それより1週間前、福田氏は慎重な言い回しながら、老獪な一手を繰 ………
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