「ハマス締め上げ」の袋小路

援助金や税収の命綱絶つ“干乾し”戦略に、再びテロの応酬も…。

2006年6月号 GLOBAL

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 イスラエルは二者択一を迫られている。イスラム原理主義組織「ハマス」主導のパレスチナ新政権をどう扱うか、硬軟どちらの選択肢も不確実と錯綜、リスクに満ちている。 第一の選択肢は、ハマスを完全な敵として扱うことだ。1988年に掲げたユダヤ人排斥とイスラエル殲滅を目標とする「ハマス憲章」への報復である。徹底した対ハマス拒絶は、イスラエルがすでにとってきた方針の踏襲でもある。ハマスとの接触を一切拒否し、ハマスに関わるものとは対話しないと宣言してきた。以前は安全保障についてパレスチナ自治政府と最低限の協調関係があったのだが、それさえも手を引いた。 その目的は、ハマスを孤立させ、物資を干上がらせ、軍事面でも痛めつけることによって、パレスチナ自治政府を揺さぶり、次の評議会(国会に相当)選挙でハマスを政権の座から引き摺り下ろそうというのだ。結果として、アッ ………

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