「イラン制裁」に日本が言えること

2006年6月号 連載 [手嶋龍一式INTELLIGENCE 第2回]

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「原油の価格が、需給のバランスをおおきく逸脱して騰(あ)がり出した時は要警戒だ。やがて忍び寄る天下大乱の兆しだからだ」 第3次(1967年)と第4次(1973年)の中東戦争に関わった老戦略家が、ふと口にしたこの言葉をいまも時折思い出す。10年ほど前のことだった。ロードアイランド州ニューポートの米海軍大学で朝鮮半島の有事を想定したシミュレーションに招かれたことがあった。1週間に及ぶ泊まり込み作業が明けた早朝のコーヒーブレークで、この人は問わず語りにつぶやいた。「我々は時に予想すらできない事態に立ちむかわなければならない。それゆえどんな微動地震をも見逃してはならない。たとえその予兆がどれほど不合理な結末を指し示していようとも――」 1バレル75ドルに達した原油価格はその後も乱高下を続けている。需給のバランスが決定的に崩れているとは思えない。にもかかわらず、こ ………

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