突っぱりイランと譲れぬアメリカ。仲介するロシアの「核燃料リース方式」の成算は。
2006年6月号 GLOBAL [パワーゲーム]
「イランは核技術保有国の仲間入りを果たした」 アハマディネジャド大統領がそう高らかに宣言したのは4月11日のこと。この日、イラン政府が中部ナタンズの施設で遠心分離器164基を連結した「カスケード」によって原子力発電の稼働に必要な低濃縮ウラン(3・6%)の生産に成功したと発表したのだ。 隣国イラクになお15万人以上の兵力を釘付けにさせられているアメリカの窮状を見透かしたように、核不拡散の“防壁”に風穴をあける挑発的な言葉だった。「核では断固譲れない」とするワシントンの強硬派などからは「イラン空爆」説が流れ、世界は中東の一触即発におののいた。 だが、イランで民生用のブシェール原発の建設支援を行い、その原子力技術のレベルを熟知しているロシアは、イラン大統領の発言を額面通りには受け取らない。 2日後の13日、セルゲイ・キリエンコ連邦原子力庁長官は、「イランで ………
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