原油高でウケに入る湾岸の黄金郷…。と思いきや、サウジやドバイなど株価急落で真っ青。
2006年6月号 BUSINESS
好事魔多し――。 1バレル75ドルを一時突破した原油高で、湾岸産油国の経済は好況が続く。湾岸エコノミストは2005年を「経済史上最良の年」(サウジの有力銀行SAMBAのボーランド氏)と持ち上げた。だが、株価はオイル景気とは裏腹に、今年に入って中東各国で急落、バラ色の経済予測に影が差し始めたのだ。「株価が調整局面に入ったいまこそ買い時だ。政府だって買い支えている」。4月、サウジアラビアのスルタン皇太子に同行して来日した地元メディアの記者は、こう説明しながら国際電話で株式の買い注文をせっせと出していた。 この時点でサウジの株価は2月のピークから3割程度低い水準にあったが、その後も下落は止まっていない。好調な湾岸経済の象徴であるドバイの株価も昨年のピークの半値というありさまだ。クウェート、バーレーン、カタールなど湾岸だけでなくエジプト、ヨルダンなどアラブ市 ………
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