ハイエナ群がる阪神は「ごっつい宝の山」

名門球団に加え大阪駅周辺や六甲山に莫大な含み資産。その経営権取得は、外資系のみならず垂涎の的だ。

2006年6月号 BUSINESS

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「私どもが推薦する者9名を取締役候補者とする議案を本年6月の株主総会の議題とするよう請求する」 6月末に開催される株主総会に村上世彰率いるM&Aコンサルティングが提案する、この議題が承認されると現経営陣が取締役会に占める割合は半分になる。 通称、村上ファンドが阪神電気鉄道株の大量保有を公表したのは昨年9月末。当初の保有株比率は28%程度だったが、その後も買い進め、2月下旬時点で約46%に達した。個人株主が多い阪神では例年、議決権を行使する株主は6割程度。村上は実質過半数を保有したことになる。 4月に入って阪神は、京阪神間の旅客輸送でライバル関係にある阪急電鉄の親会社、阪急ホールディングス(HD)に泣きついた。阪急HDはTOB(株式公開買い付け)を通じて村上保有分を買い取ることを前提に阪神と事業統合する意向を表明、ホワイトナイトを買って出た。

実質過半数買い占めの真意

 しかし、村 ………

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