「NTT利権」争奪の裏側

前門の中川秀直ら政治家、後門の孫正義…。「和田続投」に潜む凄まじい暗闘。

2006年6月号 BUSINESS [ITフロンティア]

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「特ダネ、教えようか」 4月20日夜のことだ。参議院自民党幹事長の片山虎之助は、政治部記者との懇談の場で、愉快そうに切り出した。「NTT人事は今回ない。今日、社長が挨拶に来たよ、『次もやりますからよろしくお願いします』って……」 6月に2期丸4年を迎えるNTT(持ち株会社)社長の和田紀夫は前日の19日、グループ首脳会議を開いて自らの続投を決め、20日、総務省の須田和博・総合通信基盤局長にその意思を伝えた。特殊法人であるNTTの役員人事は総務相の認可事項だが、和田は監督官庁への報告の前に片山へ打診したという。 片山は小泉政権発足当時の総務相であり、自治官僚出身だけに総務省のドンを自認している。それを誇示するような売り込みネタは、翌朝の日本経済新聞が囲み記事で報じた。しかし関係者によると、和田が当初、片山に申し入れたのは“続投”ではなかったという。「高速道路に入 ………

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