2006年5月号 DEEP [ディープ・インサイド]
兼元俊徳内閣情報官の後任に、三谷秀史警備局外事情報部長が大抜擢された人事は驚天動地の大事件だった。1月中旬に奥村萬壽雄警視総監が勇退した時点で、同氏の内閣情報官昇格を疑う者はいなかった。ところが、奥村氏が固辞したことと、首相官邸の二橋正弘官房副長官が経済産業省の北村俊昭通商政策局長を推したことで、内閣情報官人事は迷走した。 漆間巌警察庁長官は同期の金重凱之元警備局長を推薦。一方、官邸の実力者である飯島勲首相秘書官は二橋案に同調するなど、混迷を深めた。最終的には、安倍晋三官房長官の意向で、森喜朗前首相秘書官だった三谷氏の起用となった。この抜擢人事は総裁選出馬を目指す安倍氏の不退転の決意を示すものと見られ、安倍氏は「師匠」と仰ぐ政界フィクサーに相談したと囁かれている。 ………
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