2006年5月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
日中間の懸案となっている東シナ海のガス田開発を巡り、対中強硬派の安倍晋三官房長官と融和派の二階俊博経済産業相の水面下の泥仕合が続いている。3月上旬に北京で開かれた日中の政府間協議で、中国側は東シナ海での共同開発構想を提案してきた。 具体的な内容は公表しない取り決めとなっていたのに、一部マスコミによって中国提案に尖閣諸島周辺海域が含まれていることが報道された。安倍官房長官は記者会見で「受け入れられるものではない」と中国提案に即座に猛反発してみせた。二階経産相周辺は「我々の調査では、マスコミにリークしたのは安倍氏周辺。対中強硬姿勢を掲げることで、国民的人気を高め、『ポスト小泉』を確実にする野心が見える。外交を政争の具にするのか」と批判する。二階経産相は2月下旬に訪中、温家宝首相ら要人と会談し、ようやく交渉再開に漕ぎ着けたのに、安倍氏らの強硬 ………
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