既存キャリアが「サブブランド戦略」で新規参入者をつぶしている。打つ手なしの状況だ。
2018年3月号 BUSINESS
第3世代携帯電話の普及が本格化し始めた2000年代中頃から総務省は、携帯電話料金の引き下げを狙い、あの手この手を使って、大手携帯電話事業者が支配する市場に競争原理を導入させようとしてきた。大手3キャリアはその都度、狡猾な戦術を繰り出して抵抗してきた。時を経て、スマートフォンの時代になり、大手3社の協調的寡占は、弱まるどころか勢いを増しているように見える。中でも、KDDIとソフトバンクが「サブ(第二)ブランド」という新たな対抗手段を打ち出してきたのは強烈で、競争政策の決め手と言えるMVNO(仮想移動体通信事業者)の成長に暗雲が立ち込め始めた。このままでは、総務省は白旗を掲げることになりかねない様相だ。サブブランド問題について、本誌は2017年3月号『携帯「サブブランド」不当廉売の疑い』で早々と問題提起してきた。KDDIとソフトバンクがそれぞれ、格安スマホを提供す ………
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