イエレンFRBの「最適管理」理論

QEの「出口」を探る新議長が武器とする理論では、ゼロ金利解除が遅れそうだ。

2013年12月号 BUSINESS

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米金融の量的緩和(QE)解除をめぐって、金融市場が右往左往している。直近では11月8日に発表された10月の非農業部門雇用者が事前予想を上回ったことで、緩和解除が早まるとの観測が台頭したりした。が、肝心なのは2014年2月に米連邦準備理事会(FRB)初の女性議長に就任するジャネット・イエレンのスタンスだろう。目下、ベン・バーナンキ現議長のもとで副議長を務めるイエレンは、景気拡大のため積極的に金融を緩和する「ハト派」の代表。FRBは物価安定と雇用最大化の二つの使命を担うが、彼女は筋金入りの雇用重視派だ。 イエレンは名門ブラウン大学で経済学を学び、エール大学の博士課程でアメリカン・ケインジアンの星斗ジェームズ・トービン(1981年ノーベル経済学賞受賞)の薫陶を受ける。トービンの弟子という点で、アベノミクスの指南役、浜田宏一エール大名誉教授とも連なる。夫でノーベル経 ………

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