安倍「迷走官邸」のデジャヴ

安倍事務所は目を覆うほど貧弱。首相を支える政務の要(首席秘書官)と事務の柱(副長官)に、誰を起用するのか。

2013年1月号 POLITICS [ 「官邸の創り方」が焦点]

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衆院選が公示となった12月4日。第一声を上げ、政権復帰への手応えに高揚した自民党総裁の安倍晋三は遊説の合間に思い立って携帯電話を取り出した。元首相の小泉純一郎の首席秘書官だった飯島勲に情勢をどう見るか、聞いてみたくなったのだ。「民主党政権では首相官邸に通行証を持って出入りする人間が小泉政権時代の30倍に膨らんだ。まず、この連中をバッサリ切って少数精鋭に戻さなきゃだめですよ」飯島が選挙勝利の見通しを脇に置いて苦言を呈したのは、安倍に耳の痛い首相再登板後の「官邸の創り方」だった。それも官房長官などの大物人事ではなく、官邸スタッフのあり方へのきめ細かい目配りだった。

最悪だった「井上義行首席秘書官」

「30倍」はともかく、民主党政権の3年3カ月で「官邸に出入りする人間」が急増したのは複合的な理由からだ。例えば内閣法で5人と定める首相補佐官に民主党議員をずらりと並べるパターンが定着した ………

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