稀代のカリスマ最後のガジェット。KDDI併売で人気沸騰だが、通信事業は「渋滞」に追い詰められていく。
2011年11月号 BUSINESS [ジョブズの遺産]
10月5日午後、サンフランシスコ郊外で末期膵臓がんのアップル創業者、スティーブ・ジョブズ(56)が死んだ。信者を熱狂させてきたカリスマは、死までも劇的に彩った。前日に新型スマートフォン(スマホ)「iPhone4S」が発表されたばかり。「4Sはfor Steveの意味」という噂がネットを駆けめぐる。彼を悼むキャンドルサービスや献花が、嫌が応でも4Sの前人気を高めた。噂が先走っていたiPhone5ではなく、前モデルから性能面を進化させただけの4Sだったため、当初はメディアに「期待外れ」と言われたが、たちまち追悼ムードに呑み込まれた。8月にジョブズの後釜となったティム・クック新体制のもとで、同じ筐体の“中身だけ”進化した版に「5」を冠しては、ファンに叩かれると恐れたのだろう。だが、CPU、無線チップ、カメラなどの総入れ替えは十分「5」に値すると見直されるようになった。そして10月14日、 ………
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