米国緩和で「円独歩高デフレ」

「二番底」に動かぬ白川、動いたバーナンキ。カジを切ったFRBに出遅れた日本は介入か量的緩和か。

2010年9月号 COVER STORY [ 日銀の「人災」]

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さすがはデフレ問題の研究家である。ベン・バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は案の定動いた。雇用指標の悪化を受けた連邦公開市場委員会(FOMC)は8月10日の会合で、一段の金融緩和を決めたのだ。だが、これで日本型デフレを防げる保証はない。一方、今回もまた日銀は出遅れて、円高の波が日本経済を襲っている。新たな「経済敗戦」の責任は途轍もなく重い。ロイター通信は、エコノミストたちの事前予想をこう伝えていた。FRBは6月のFOMC議事録で、景気見通しが「大幅に悪化」した場合、「追加の刺激策が妥当となるかどうか」を検討する必要があると記している。そしてバーナンキ議長は7月の議会証言で、FRBが保有する債券の償還資金を米国債に投資することで刺激策を維持する可能性があると語っている……云々。他のメディアの報道も似たりよったり。10日のFOMCはそれをなぞるように、政策目標金利 ………

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