普天間で鳩山「四つの誤算」

なぜかくも惨めな結末になったのか。沖縄問題の権威、マイク・モチヅキ教授がワシントンから総決算する。

2010年7月号 GLOBAL [日米関係 元の木阿弥]

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米国の多くの政策当局者にとって鳩山由紀夫前首相は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり、「日米同盟」と社民党との「連立政権」のどちらをとるかという根本的な選択に直面しているようにみえた。そしてついに正しい勇断を下し、その決断にバラク・オバマ大統領は電話で個人的に謝意を表した。辺野古へのV字形滑走路建設などを盛った2006年の「日米ロードマップ」合意を着実に実施する決意を確認し、滑走路の工法や詳細な場所の決定期限を8月末とする方針を閣議で決めたのだが、(福島瑞穂社民党党首の大臣罷免と社民党の連立離脱で)支持率が急落した結果、鳩山前首相は退陣を余儀なくされた。急遽政権を引き継いだ菅直人新首相は、6月8日の記者会見で「(普天間問題は)日米間の合意に基づいて進めなければならない」と述べるとともに「大変困難な課題である」とも認めている。前 ………

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