風力発電に逆風。3月末の逆転黒字は、発電機115基の「収入」という不可解な理由。
2009年9月号 BUSINESS
風力発電といえば、地平に巨大なプロペラが整然と立ち並ぶのどかな田園風景が思い浮かぶ。「環境の時代」を象徴する風車の里のイメージだが、実は騒音、低周波、鳥類の激突死などを嫌う近隣住民とのトラブルが絶えない。もうひとつの「クリーンエネルギー」太陽光発電が、経済産業省の全面的なバックアップや補助金制度の導入で普及が進むのに比べると、どうも旗色が悪い。トラブルのない「適地」は狭い日本では限られており、「あとは海のうえに建てる洋上風力発電所を増やすしかない」(風力発電メーカー幹部)ところまできている。そんな風力発電への“逆風”を映して、国内風力発電第3位で独立系の日本風力開発(東証マザーズ)の決算に、市場関係者から疑問の声が寄せられている。同社は、三井物産で風力発電事業を手がけていた塚脇正幸氏が「風力発電は事業として成り立たない」という“常識”に抗し ………
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