カディマのリブニ党首は連立に失敗。「2国家共存」案を掲げ、総選挙に臨むが、ネタニヤフが第一党か。
2008年12月号 GLOBAL
イスラエルは来年2月10日、総選挙を実施して新政権を選ぶ。エフード・オルメルト首相が汚職告発を受けて辞任(現在は暫定首相)、次期首相をめざしていた第一党「カディマ」の女性党首、ツィピ・リブニ副首相兼外相の連立工作が不調に終わったため、予定より1年繰り上げて総選挙を実施することになった。米国でオバマ新政権が正式発足する時期に重なるだけに、「ブッシュの8年」の閉塞を打ち破り、パレスチナや周辺の国々との中東和平推進への扉を開くことができるか、それとも閉じてしまうのか――この総選挙の結果が道筋を定める。いつものことだが、最優先課題は安全保障問題である。イスラエルの存続を保証し、過去数十年間つづけてきたパレスチナとの抗争にどう対処するかだ。これを左右する選択肢は二つある。第一の選択肢はリブニ外相がカディマを通じて提案したもので、1967年の第3次中東戦争(6 ………
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