米銀「破綻予備軍」の魔宮

資産劣化で群を抜くメリルとシティ。地銀には「魔の金曜日」が待つ。資本欲しさにSWFと不平等契約も。

2008年9月号 BUSINESS [危機第3波カウントダウン]

  • はてなブックマークに追加

「あなたの銀行口座の残高が1千ドルを超える場合、米連邦預金保険公社(FDIC)が口座への保険を確定できるようにするために、あなたは一定の宣誓書を満たす必要があるかもしれません」こんな書き出しで始まる「破綻銀行情報」がFDICのホームページを飾っている。題して「インディマック銀行(カリフォルニア州パサデナ)の預金者に対する手引き」。預金の保護状況に関する特別サイトを開設していて、預金者が口座番号を打ち込むと、預金保険による払い戻し(ペイオフ)の可能額が一目でわかるようになっている。

受け皿なく破産法で処理

その名からして秘宝探しの冒険家、インディ・ジョーンズを思わせるこの銀行は、住宅ローンで急成長してきたが、住宅バブル破裂で行き詰まった。今年3月末の資産規模は320億ドル、預金額は190億ドルと日本の地銀並みだが、それでも1984年に破綻した米銀コンチネンタル・イリノイ、88年に破 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。