みずほグループ――前田「強権人事」の始まり

次期グループ総帥候補を斬った前田社長に震え上がるみずほ幹部。旧行人事を実力主義に改める布石か。

2008年5月号 BUSINESS [企業スキャン]

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4月22日、全国銀行協会の会長に杉山清次みずほ銀行頭取(61)が就任する。金融界の最高峰に立つ新会長は喜色満面で記者会見に臨むことだろう。みずほフィナンシャルグループ(FG)発足後、旧第一勧業銀行出身者が、初めて全銀協会長に就く栄誉なのに、旧一勧勢は盛り上がらない。それどころか、「杉山頭取は我々を裏切り、旧富士銀行に魂を売り渡した……」(旧一勧出身者)と怨嗟の声が聞こえてくる。2002年春に富士、日本興業、第一勧業の旧3行が完全消滅した後、持ち株会社のFG、ホールセールと国際業務を担うみずほコーポレート銀行(CB)、リテール専門のみずほ銀行(BK)のトップに、それぞれ旧富士、旧興銀、旧一勧出身者が就き、分割統治が行われてきた。あれから6年の月日が流れ、巨大銀行の内部から聞こえてくるのは、旧一勧出身者の悲憤慷慨だ。旧一勧のトップとなった杉山氏は1971年東大法学 ………

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