泥仕合で浮かぶオバマの「死角」

オバマ・ブームももはや限界。ヒラリーとの中傷合戦をあおる共和党の思う壺だ。

2008年4月号 GLOBAL

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「大本命」ヒラリー・クリントンを土俵際まで追い詰めておきながら、息の根を止めることができなかった。米民主党から史上初の黒人大統領を目指すバラク・オバマは3月4日の予備選で、目前にあった民主党候補の座をつかみ損ねた。米メディアが「ジュニア・チューズデー」と名づけたこの日、民主党は4州で予備選を開いた。オバマはテキサス、オハイオ、ロードアイランドで得票率で負け、ヒラリー陣営が捨てたバーモントを取っただけ。「まだ代議員数ではリードしている」。4日夜の支持者を前にした演説は目新しい表現もなく、精彩を欠いていた。オバマがテキサス、オハイオのどちらかで大勝すれば、ヒラリーにとどめを刺せたはずだった。だがその前から歯車は徐々に狂い始めていた。

露わになったオバマの弱点

2月18日。マサチューセッツ州知事デュバル・パトリックの過去の演説をオバマが真似していたことが発覚した。この時は「 ………

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