2025年9月号 BUSINESS
東京・霞が関にそびえる飯野ビル。アクティビスト(物言う株主)である香港オアシス・マネジメントの幹部が昨年夏、飯野海運本社を訪れ大谷祐介社長と面談した。「業界4位の飯野を再編の目玉に出来ないか」とオアシス側は画策したようだ。面談の場で、オアシスは不動産を抱える歪んだ財務戦略や株価純資産倍率(PBR)1倍割れを批判したとされる。大谷社長は就任直後の2023年5月に発表した中期経営計画を説明し「25年度の経常利益で130億~140億円、株主資本利益率(ROE)で9~10%」という目標を盾にし、オアシスを抑え込んだという。1年後の今年7月。飯野は業績予想を大きく下方修正し、25年度の経常利益が前期比4割減の105億円にとどまると発表した。ROEも今期予想は7%と目標未達で、PBRは0.7倍近辺で低迷する。「オオタニは責任を取り、飯野は身売りすべきだ!」とオアシスは周辺に怒りをまき散らし ………
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