阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」

  • 2009年1月16日続・ニュースサイト戦国時代――長坂嘉昭プレジデント編集長に聞く

    新聞に続き、雑誌や通信社も巻き込んだニュースサイトの再編が活発化している。本誌2008年11月号でも報じたが、ビジネス誌「プレジデント」を発行するプレジデント社が世界最大手の通信社トムソン・ロイターと共同でオンラインメディア「プレジデントロイター」を10月に立ち上げた。プレジデントが得意とする自己啓発やノウハウ記事とトムソン・ロイターの国際・金融ニュースを両輪に、ビジネスパーソンや投資家向けの「日本最強の仕事とお金の問題解決サイトを目指す」という。現時点でビジネス誌のNO.1サイトである「日経ビジネスオンライン」を追撃する。

    FACTAでは、プレジデント編集長でプレジデント・ロイターの編集長も兼任することになった長坂嘉昭氏にインタビューを行い、今回の提携のいきさつや今後のメディア戦略について話を聞いた。

  • 2008年3月17日日経ヴェリタス創刊、絶妙のタイミング

    しばらく休んでいたが、今日からブログを再開する。

    16日に私の古巣、日経新聞が週刊のタブロイド投資専門紙「日経ヴェリタス」を創刊した。先輩面をするつもりはないが、編集長やデスク陣、記者は後輩にあたるから、ひとまずおめでとうと申し上げよう。

    それにしても、この創刊、絶妙のタイミングだ。創刊号の頭見出しは「それでもニッポンを買う」である。編集部はよほどコメディー感覚があると思える。創刊翌日の株式市場がどーんと急落、日経平均株価が一時1万1700円を割り込んだことはご存じの通り。はたして、ヴェリタス創刊号の読者はこの見出し通りの行動をしてくれるかしらん。

  • 2007年9月29日ニュースサイト戦国時代2――ヤフー包囲網の底抜け

    私の古巣は新聞社だから、今回のニュースサイト大再編はもともと他人事ではない。私が記者だった時代にも、QUICKなどの速報媒体へニュースを送っていたから、紙と電子メディアの相克は身をもって知っている。

    それゆえ、新聞側がヤフーに感じる脅威感はよくわかるつもりだ。しかしFACTAはヤフーと記事提供(雑誌掲載記事の一部)の契約を結び、インターネットではコンテンツ・プロバイダーの立場でもある。攻める側、守る側の両方を見ているのだ。

    現在、ヤフーのニュースサイトに読売は記事を提供しているが、朝日、日経は提供していない。共同通信もモバイルを除いては提供をやめた。しかし、毎日、産経、時事のほか、AFPやロイターなど70社がヤフーにニュースを提供している。

    朝日の歴代社長はヤフーのようなポータルサイトに記事提供したら「新聞の死刑宣告にひとしい」と思っているらしく、「自分の代では勘弁してくれ」と提供要請に対しこれまで先送りを重ねてきた。

  • 2007年9月28日ニュースサイト戦国時代――ヤフー井上雅博社長に聞く(下)

    ヤフーへの記事配信をストップ、全国の地方紙と組んで「47NEWS」を始めたものの、ページビュー(PV)が低迷している共同通信の惨憺たる失敗は他山の石と言っていい。ネットレイティングスの調査では、7月月間の家庭からのサクセスがわずか23万6000件で、ヤフーニュースの2024万件のおよそ百分の一である。

    新規サイトを立ち上げる企業が、「せめて47NEWSを超えなくちゃ」を合言葉にするくらい、ネット界で失笑を買っている体たらくだ。ヤフーを「干す」ために、単独で対抗しようとすることがどんなリスクを内在しているかの実例といえよう。

    そこで合従連衡が出てくる。ヤフーの牙城を崩すためにグーグルの力を借りようとしているらしい読売、朝日、日経の「ANY」と、毎日から離れたMSN(マイクロソフト)と組んだ産経の戦略が、今後奏功するかどうか。自らネット戦略を立てるだけのスタッフを持たない新聞社が、ヤフーのライバルの力を借りて対抗しようというのだ。

  • 2007年9月27日ニュースサイト戦国時代――ヤフー井上雅博社長に聞く(上)

    新聞のニュースサイトが大再編に突入している。ネットと紙の共食いを恐れていた新聞が、ニュース配信のポータルサイトに食われて、合従連衡に走りだしたのだ。挑戦を受けるヤフーはどうするのか、ヤフーの井上雅博社長に独占インタビューした。

    まず、バックグラウンドを説明しておこう。

    毎日新聞と組んでいたマイクロソフトのポータルサイト「MSN」が9月末に契約を解消、10月から産経新聞と組んで「MSN産経ニュース」がスタートする。袂を分かった毎日新聞はこれまでの「MSN毎日インタラクティブ」を「毎日jp」に衣替えする。

    一方、読売、朝日、日経の3社は共同ポータルサイトを計画中で、朝日の「asahi.com」、日経の「NIKKEI NET」、読売の「YOMIURI ONLINE」を軸に「ANY」(3社の頭文字と英語のanyをかけた命名)をオープンする模様だ。

    だが、この大再編の実像は、巨大なヤフーのニュースサイトに対する「恐怖の対抗策」に見える。包囲網とはいえ、彼我の差はあまりに大きいからだ。

  • 2007年5月15日インタビュー:チームラボ社長・猪子寿之氏(4)モノ作りへの情熱

    阿部 ネットビジネスのトレンドはどう変化しましたか?

    猪子 黎明期に出てきた会社の多くは営業力や金融に強みを持つところでした。しかし、ここ数年は技術系の会社が非常に伸びています。特にグローバルでは、今や注目されているのは技術系の会社ばかりです。

    阿部 Googleや動画投稿サイトのYoutubeはその代表ですね。一方で同じように多くの技術者を抱えるマイクロソフトが苦しんでいるのは何故でしょうか?

  • 2007年5月11日インタビュー:チームラボ社長・猪子寿之氏(3)ネットメディアはプラットフォームが命

    阿部 チームラボが設計・開発を手がけた、産経新聞社の「iza(イザ!)」は記事とブログが融合された読者参加型のニュースサイトになっています。それまでの新聞社のサイトとは一線を画す仕組みになっていますが、どういった発想で作られたのでしょうか?

    猪子 従来のメディアは、一部の選ばれた人が、世の中から重要とされる情報を選び、編集し、再配布してきました。しかし、それでは多様化のスピードに追いつけなくなってきた。それは、能力うんぬんではなく経済合理性としてです(※第1回参照)。

    izaを作るにあたっては、一方的に発信するだけのニュースサイトではなく、読者からも情報が集まり、その場で交換され、シェア(再配布)できるような媒体にしたかった。特にこの3点については、ネットそのものよりユーザが簡単に行えるような「ミニ・インターネット」をイメージして設計しました。

  • 2007年5月10日インタビュー:チームラボ社長・猪子寿之氏(2)次世代検索のかたち

    阿部 チーム・ラボが開発した検索エンジンの「サグール」は次世代型検索エンジンと呼ばれていますが、Googleのアルゴリズムとはどう違うのでしょうか。

    猪子 今の検索というのはランキングそのものなんです。ネットではGoogleやYahoo!が表示する検索結果の並び順が情報の価値基準になっています。そんな中で、もう少し違った価値基準の検索エンジンがあってもいいのでは、という思いがありました。それで、主観的な検索エンジンを作ろうと思ったんです。

    Googleなどの検索エンジンでは客観的なファクトが上位に表示されるようになっています。例えば、企業名で検索すると、会社概要や所在地、Yahoo!ファイナンスに掲載されている情報などが表示されます。それはそれで便利なんですが、そうではない情報を求めるニーズもあると思うんです。検索した人がキーワードに対してより興味を喚起されるような情報が上位に表示されたら面白いですよね。

  • 2007年5月 9日インタビュー:チームラボ社長・猪子寿之氏(1)ネット社会が幸福な理由

    連休ぼけしているわけではない。連休後半の5日から編集作業を始めてしまったので、ブログを書く暇がない。で、先月、インタビューしたものをこの間に載せることにした。けっしてつなぎではなく、私がたじたじとなってしまった若き頭脳とのインタビューである。

    これで「メディア論」をテーマにしたインタビューは第4シリーズになる。ご登場いただくのは、産経新聞社の双方向型情報サイト「iza(イザ!)」の設計・開発を手がけたチームラボの猪子寿之社長です。

  • 2006年12月13日インタビュー:池田信夫氏(5)電話代はタダになる

    池田信夫氏のインタビューの最終回を掲載します。ムーアの法則に逆らう「ボッタクリ」が携帯電話料金の本質。その手品が通用しなくなったとき、通信キャリアの利益構造はがたがたになります。すでに海外では、料金の高止まりを突き崩すFONのような企業が登場してきました。

  • 2006年12月12日インタビュー:池田信夫氏(4)時代錯誤のNGN

    池田信夫氏のインタビューの第4回を掲載します。今回は「次世代ネットワーキング」がテーマ。この12月からNTTの実験サービスが始まりますが、まだ世間では9月から頻発するひかり電話の不通(輻輳)と裏腹の問題であることが理解されていない。電話交換機にあたる部分をすべてSIPサーバと呼ばれるコンピューターに切り替えようとしているのですが、池田氏はそこに隠された矛盾を突いています。

  • 2006年12月11日インタビュー:池田信夫氏(3)通信と放送の未来

    池田信夫氏のインタビュー第3回を掲載します。今回は空洞化しているテレビ局に、放送と通信の融合なんて語る資格も力もなくなってきたと、1対多の放送と、多対多の通信がどう仕切りわけすべきかをうかがいました。

  • 2006年12月 8日インタビュー:池田信夫氏(2)「第2東京タワー」は全くムダ

    昨日に引き続き、経済学者の池田信夫氏のインタビューを掲載します。

  • 2006年12月 7日インタビュー:池田信夫氏(1)「先祖返り」するNHK

    久しぶりに「メディア論」をテーマにしたインタビューを連載する。登場していただくのは、経済学者の池田信夫氏です。池田氏はNHKで報道番組の制作などに携わり、93年に退職。その後は論客として通信問題を中心に幅広く活躍している。

    総務省の電波再配分論やNHKへの放送命令など、通信と放送を取り巻く環境は騒がしい。ライブドアや楽天に端を発した放送局の買収騒動もいまだ決着はついていない。この状況をNHK出身の池田氏はどう見ているのか。今回はメディア論から少し枠を広げて、通信と放送の本質まで切り込んだ。

  • 2006年9月16日インタビュー:渡辺聡氏「メディアはどう変わるか(5)――メディアの適正規模とは」

    メディア通信情報コンサルタントの渡辺聡氏との対談の最終回。FACTAはミニ出版企業だが、インターネットでそのハンディをカバーしようとしている。しかしSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の中には巨大化して上場するものも現れた。その維持に資本力が必要になってきたのである。同好会の延長線上にあるがゆえに心地よかったのに、資本の論理が入ると変質してこないのだろうか。ネットでもメディアには適正規模があるのかどうかを最後に論じた。

  • 2006年9月15日インタビュー:渡辺聡氏「メディアはどう変わるか(4)――コンテンツ設計のズレ」

    メディア通信情報コンサルタントの渡辺聡氏との対談の続き。今度はメディアの「かたち」ではなくて「中身」。新聞も雑誌もパッケージにしたコンテンツを売っているのだが、読者に一方通行で発信しているから時代とズレ始めてきたという議論がある。私もそう考えていた一人だが、渡辺氏は違うことを言う。それは効率重視の富国強兵的なロジックを土台としてきたからで、今やそうした政治主導や経済主導のコンテンツは求められなくなっているという。これはショッキングな指摘だ。「空間的に自分の活動圏と地続き」というニーズは何なのか。

  • 2006年9月14日インタビュー:渡辺聡氏「メディアはどう変わるか(3)――大衆化とSNS」

    メディア情報通信コンサルタント、渡辺聡氏との対談の続きです。第1回は「Web2.0」とな何か、第2回はヤフー・ニュースのような人手と自動が渾然一体となっているもの。今回はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)について語りあいました。もちろん、私は同好会的なSNSとは対極的な月刊誌を編集し発行している立場で、冷静にメディア間の違いを眺めることのできる渡辺氏と違い、つい熱くなってしまいました。近視眼的かもしれません。

  • 2006年9月11日インタビュー:渡辺聡氏「メディアはどう変わるか(2)――ヤフー・ニュースの新と旧」

    メディア情報通信コンサルタントの渡辺聡さんとの対談の続きです。Web2.0のテーマから一歩踏み込んで、ヤフーのニュース論に進んだ。選別や見出しなどの作業が実は人手というあたり、E・A・ポーの「メルツェルの将棋指し」を思わせて面白かった。確かにヤフーには微かに人肌の温もりがあるが、グーグルにはない。

  • 2006年9月 8日インタビュー:渡辺聡氏「メディアはどう変わるか(1)――web2.0の実体」

    前回の鳥越俊太郎・オーマイニュース編集長につづき「メディア論」をテーマしたインタビューを連載します。今回登場していただくのは、メディア情報通信を専門としたコンサルタントの渡辺聡氏(渡辺聡事務所)です。渡辺氏は2004年4月よりテクノロジー系メディアのCNETJapanで「情報化社会の航海図」と題したブログを連載しており、テクノロジーの視点からメディアについてたびたび取り上げられています。

    渡辺氏はCNET Japan ブログの「信頼性とメディア設計」(2006年6月7日)という記事の中で、インターネット時代におけるメディアのタイプを「新聞、雑誌」「ディレクトリサービス」「サーチエンジン」「ソーシャル系サービス」の4つに分類し、それぞれの特徴について論じています。今回は、その辺りの話を中心に、テクノロジーの変化によって今後メディアがどう変わっていくかについて聞きました。

  • 2006年9月 4日誰が新聞を殺したか3――ベンヤミンの光学

    ケンブリッジ大学ウォルフソン・カレッジの日本人卒業生の会に出席した。

    仕事が長引いてだいぶ出遅れたが、帝国ホテル地下の三田クラブにかろうじてすべりこんだのは、もう7時近かったと思う。私と同時期に研究員として在籍した大蔵省の寺村信行元銀行局長に会えなかったのが残念だった。会場を見渡すと、さすがに大学在籍の方が多く、ジャーナリストなんて人種は見えなかった。誰かから「編集長はどんな本を読んでおられるのですか」と聞かれて、へへへ、と恥じ入った。

    本をどう読んでいるか、という質問をよくされる。雑誌編集長は物知りだという先入観があるからだろう。大したことはない。雑誌づくりが商売だと、日本語の本を読むのはすべて仕事用になってしまう。私的に楽しんでは申し訳ないと思っているから、もう何年もミステリーもSFも小説も読んでいない。内情はかなり貧しいのだ。

  • 2006年8月30日誰が新聞を殺したか2――New Assignment.Net

    今週はじめから最新号の一部記事の無料公開が始まっています。すでに月曜に「イオンがローソンを買収か」という記事、火曜に「産経がセレブな紙媒体創刊へ」という記事を公開したが、本日(水曜)は「ケータイクレジットに致命的な欠陥」の長尺記事です。

    これは業界内外で「やっぱり」「よくぞ指摘してくれました」と好評だった記事で、便利さの裏に潜む問題をえぐっていますので必見のお勧め記事です。

  • 2006年8月28日誰が駒鳥を殺した?――新聞没落論

    最新号のThe Economistのカバーストーリーが「誰が新聞を殺したか」(Who killed the Newspaper?)。マザーグースを知る人ならぴんとくる「誰が駒鳥を殺したか」(Who killed cock robin?)のもじりである。

    Who killed Cock Robin?  (誰が駒鳥 殺したの?)

    I, said the Sparrow,   (それは私、と雀がいった)

    With my bow and arrow, (私の弓と矢で)

    I killed Cock Robin.    (私が駒鳥を殺した)

  • 2006年8月10日インタビュー:鳥越俊太郎氏(5)――100%真実な情報はない

    オーマイニュース」編集長、鳥越俊太郎氏とのインタビューの最終回。真実という山頂をめざして一歩一歩ちかづいていくという一方通行の従来型ジャーナリズムのほかに、双方向というインターネットの機能を生かして、地震のような誰もが遭遇する共通体験を塊として直接提示する可能性があるのではないか、という議論になった。

    プロのディレクターやデスクの選別フィルターを通さない「万人のための万人によるメディア」という可能性である。そこには刻々修正されていくフィードバックの可能性もある。そして最後に政治の武器となったときにどう使われるのか。

  • 2006年8月 9日インタビュー:鳥越俊太郎氏(4)――メディアが戦争を起こした

    オーマイニュース」編集長、鳥越俊太郎氏とのインタビューの第4回。話は佳境に入ってきて、メディアが「差別」のようなネガティブな感情を排除できるかどうか、という微妙な問題にさしかかった。鳥越氏はメディアがそれに加担し、煽れば戦争に突き進むことになるという強い危機感を持っている。それは彼の歴史観と言っていい。

    私個人はメディアには必然的にノイズが入り込むと考えていて、それを完全に浄化することはかえってメディアの生命を弱めるかもしれないと考えている。「必要悪」とまで居直る気はない。しかし、ノイズとの緊張感なしに商業メディアが成立するとも思えない。それを抱え込んで黙って悶々とするしかないというのが正直なところである。

  • 2006年8月 8日インタビュー:鳥越俊太郎氏(3)――日本は捨てたもんじゃない

    オーマイニュース」編集長、鳥越俊太郎氏のインタビューの続きである。「ブログサイトはゴミためか」という議論から、鳥越流の「責任ある参加」論に発展した。彼はしきりと、日本も捨てたもんじゃない、と希望を語る。

    そこで少しばかり、年齢差を感じた。私はまだ鳥越氏ほど楽観できない。「参加」と聞くと、1960年代末の「アンガージュマン」を思いだしてしまう。戦後民主主義に対して、いや、そこで語られた民主主義の理想像に対して、どうしても幻滅が消えない。かといって、反中国、反韓国、反米国にいきりたつ「ゴーマニズム」も、「諸君!」や「正論」や「Will」の論者たちにもシンパシーを感じない。

  • 2006年8月 7日インタビュー:鳥越俊太郎氏(2)――責任ある参加と「炎上」

    オーマイニュース」日本版の編集長、鳥越俊太郎氏とのインタビューの続編をお送りする。前回、鳥越氏は「21世紀メディアの可能性は双方向性にある」と言い切った。確かに上意下達という統治システムが、既存の一方通行メディアにも知らず知らず染みついているのかもしれない。文明論に入ると鳥越氏は能弁になった。

    さらに、鳥越氏がITmediaのインタビュー(7月10日掲載)で「2chはどちらかというと、ネガティブ情報の方が多い。人間の負の部分のはけ口だから、ゴミためとしてあっても仕方ない。オーマイニュースはゴミためでは困る」と語ったことにも触れることになった。ネット掲示板擁護派のコメントが「オーマイニュース」のサイトに殺到したからである。この事態そのものが、ネットとニュース・メディアの融合の難しさの象徴ではないかとも思えてくる。

  • 2006年8月 4日インタビュー:鳥越俊太郎氏(1)――オーマイニュースの勝算

    きょうから、「オーマイニュース」編集長に就任したジャーナリストの鳥越俊太郎氏とのインタビューを連載したい。「オーマイニュース」は韓国で生まれ、既存の新聞メディアの保守性を打破しようと、インターネットで市民記者を募集、専門記者と組み合わせるユニークな報道を定着させた。日本ではソフトバンクのバックアップのもとで、現在「開店準備中Blog」を開き、8月28日から正式にネット新聞としてオープンする。

    鳥越氏とは個人的な縁がある。忘れもしない、1976年2月5日に米国の上院外交委員会で明るみに出たロッキード事件の報道合戦である。初めて相まみえて以来、ちょうど30年になるのだ。毎日新聞の「記者の目」に若き彼の写真が載っていたし、当時の私の写真も手元にある。ありきたりだが、若かったなあ、と言うほかない。