阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」

2017年9月23日 中国政商「郭文貴」追撃ブログ5 東京の中心で「青山!」と叫んだ男

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さて、エコリムジン東京の運転手にとっては、赤坂1丁目近くで最初の客に嘔吐され、車内を汚されてしまった災難が、もう一度繰り返すどころか、もっとひどい大トラを乗せることになった2回目の送りドライブの音声である。

■2016年8月31日 15時59分〜16時01分
ハイヤーは東京・昭和通りを銀座 8 丁目付近を通って銀座東5丁目信号で U ターン。1回目のドライブでSBIの熊が嘔吐し、座席の掃除をさせられた運転手の口から思わず愚痴が漏れる。
運転手:This is my first experience anyway.(こんな目に遭うのは初めてだよ)

■16時01分
車は電源開発先を左折する。「大上海」の店先に 3 人の男が待っている。
ボディーガードの張志偉 はグレーのスーツで携帯を持ち立っている。紺のスーツに水色のワイシャツの崔建雄(キャピタル・パートナーズ証券)と、上着なしで白いシャツの郭文貴は酔いつぶれている。
運転手:So persons are chunked up?(みなさん酔いつぶれてるんですか?)
張志偉:No Problem. Go to ○○Hotel.(大丈夫だ。ホテルへ)
運転手:This seat cannot sit down.(こちらのシートには座れません)

■16時02分
ハイヤーの前を右から左へ郭文貴が横切る
運転手:This side.(こちら側です)

■16時03分
ハイヤーが発車。銀座 6 丁目 新橋演舞場付近まで、中国語の酩酊した声が続くが、聞き取りにくい。
張志偉:今天都关。(今日はみんな閉店してます)
郭文貴:Is Miyake closed?(ミヤケは閉まってるのか?)
張志偉:Closed(閉まってます)
郭文貴:Aoyama?(青山は)
張志偉:Aoyama closed(青山も閉まってます)
郭文貴:Aoyama closed?(青山も閉まってるのか?)
張志偉:Yes. 因为这两三天他们都关门,因为有地震,是这样。(はい。ここ2、3日みんな閉まってるんです。地震がありましたからね。そういうわけです。)
酔いつぶれた郭を何とかホテルに連れ帰ろうと、ボディーガードの張は「地震が起きた」などとその場しのぎの嘘をついている。たぶんよくあることなのだろう。「青山」はわかるが「ミヤケ」とはどこのことか。いずれにしても、郭は東京の地理をけっこう知っているようだ。何度も訪日していることが伺われる。

■16時03分
運転手がホテルに電話する。
運転手:ホテルカーの〇〇です。お疲れさまです。あと 10 分くらいで到着しますけ
れども。あの、かなり酔っていらっしゃいまして。ご自身で歩けるかどうかわか
らない状態で。はい、よろしくお願いします。
郭文貴:I wanna...(※聞き取れない)
張志偉:No problem,hotel?(大丈夫だ。ホテルへ)
運転手:Going back to Hotel.(ホテルへ戻りますね)
郭が後席のティッシュ箱を前席に投げつけた?
張志偉:Quickly,Quick,Quick.(急いで)

■16時06分
晴海通り東銀座付近でビニールをこするような音、張志偉が郭文貴にビニール袋を渡して吐かせたのか?
張志偉:那个...(※聞き取れない)
崔建雄:Sorry,I'm Sorry.(すみません。ごめんなさい)
後席で気絶していた崔が、ここで一瞬目を覚ましたのか。郭は隣で吐き続けている様子。数寄屋橋交差点にさしかかる。

■16時08分
張志偉:老板,你开车慢点儿...(ボス、[運転手に向かって]少しゆっくり運転してくれ。※その先は聞き取れず)
你开慢一点儿(少しゆっくり運転してくれ)
張は慌てているのか、英語でないと通じない運転手に向かって中国語で指示を出している。

■16時10分
後席で郭文貴が騒ぎ出す。
郭文貴:找个咖啡厅喝...(どこかカフェを見つけて...)
張志偉:老板,Hotel.(ボス、ホテルに戻りますよ)
郭文貴:Coffee,Coffee,Coffee,Coffee,Coffee!(コーヒー、コーヒー!)
I say Coffee,Please...。这儿...。(俺はコーヒーって言ってるんだ! 頼むよ。※その先の中国語は聞き取れず)
張志偉:你看一下,崔总。(ちょっと見て。崔さん)
 「崔总」は直訳すると「崔社長」という意味だ。中国では実際の肩書きと関係なく、企業で一定以上の地位にある管理職を取り巻きが「社長」と呼ぶ習慣がある。日本語の「シャチョーさん」「ブチョーさん」のニュアンスに近いか。いずれにしても張志偉のこのひとことは、郭の隣に座っていたのがキャピタル・パートナーズの崔だった証拠だ。

郭文貴:Office? OK.(事務所? OK)
Coffee,咖啡啊(コーヒー、コーヒーだ! ※前席の背もたれを蹴りながら?)
張志偉:你,这样,到酒店休息了,他这样真不行了...。(ボス、こういうのは、ホテルに着いたら休みましょう。こういうのは本当にダメです...)

■16時12分
日比谷交差点を右折。
郭文貴:Coffee!(コーヒー!)
運転手:Omotesando(表参道)?
郭文貴:Yea,Go,Go!(そうだ、行け!)
運転手:Omotesando(表参道)?
郭文貴:Yea. Go,Go. (そうだ、行け!)
運転手:Omotesando is the upset direction to the hotel.(表参道はホテルとは逆方向ですが)
郭文貴:Yea. Don't go back to hotel. I want to go to outside.(わかってる。ホテルには戻るな。俺は外に行きたいんだ)
Aoyama(青山),Aoyama. You know,I want go to Aoyama.(青山だ、青山。俺は青山に行きたいんだよ)
運転手:Aoyama? OK.(青山ですか。はい)
郭文貴:Coffee,I want to go to Coffee.(コーヒーだ。俺はコーヒーを飲みに行きたいんだ)
運転手:Coffee? OK.(コーヒーですか、はい)
 運転手は呆れ果てたのか、青山へ向かえと騒ぐ郭の要求を適当にあしらっている。前席の背もたれを蹴るような音
郭文貴:陈酒,啊...(酒だ...)
張志偉:什么东西?(何ですって?)
郭文貴:陈酒...(酒...)
張志偉:它没有...(ありませんよ...)

■16時13分
日比谷通り、第一生命ビル付近
後席から酩酊した中国語が聞こえるが、意味不明。
前席の背もたれを蹴るような音

■16時13分
嘔吐したような音

■16時17分
ホテルの車寄せ到着

■16時18分
ホテルマンが介抱か?
郭文貴:No!(やめろ!)
ホテルマン:あれはやばいな...

そこから先は訴状に書いてある。ホテル従業員が車椅子を用意したが、酒乱の郭は車椅子や車の後部席を蹴飛ばした。そこで張が郭を背負って、ホテルの303号室に連れていった。他方、崔は車から降りられず、失神状態で車内にとどまった。17時40分ごろ、やっと目を覚ましたが、まだ悪酔いは引かず、車から出たものの、ホテルに隣接する大手町ファーストスクエア敷地内で再び横になり、嘔吐を続けて19時近くに知人が迎えにきたというから、3時間ほどのたうちまわっていたことになる。

目もあてられない。これだけ迷惑をかけて、知ったことかと尻をまくる気がしれない。が、このご乱行の裏に隠れているもののほうが、よほど根は深いのである。