阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」

2017年9月22日 中国政商「郭文貴」追撃ブログ4 車内でのゲーゲー会話

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東京地裁民事43部に提出されたエコリムジン東京の訴状には、郭一行が送迎につかったハイヤーBMW740Liが、東銀座の中華料理店「大上海」から客5~6人を二度に分けて送ったことが記されている。

1回目 大上海→六本木1丁目(SBI本社のある「泉ガーデン」)へ
乗客2~3人 SBI関係者2~3人(?)
2回目 大上海→大手町(郭の宿泊先ホテル)へ
乗客3人 郭文貴とボーディーガード張志偉、キャピタル・パートナーズ証券 崔建雄

このうち1回目の乗客数がはっきりしないのは、前回のブログで「人肉捜索」を呼びかけた「第6の男」が乗っていたかどうかがなお不明だからだ。

追撃ブログ1で公開した車内で暴れる郭の映像は、2回目のドライブのものだろう。

1回目の画像はユーチューブにはない。それをいいことに、SBIは本誌質問状への回答で、SBIリクイディティ・マーケット取締役事業本部長の熊龍豹が個人的に出席した会合だったと回答し、ほかに誰が出席したかをほっかむりで済まそうとした。

ユーチューブ動画は2回目の助手席に乗った張志偉が撮っていたから、SBI側のメンツは、運転手に名刺を渡した熊以外は面が割れないだろうと高をくくったのだ。だが、実は1回目の送りドライブにも画像と録音がある。そこには、SBIホールディングス取締役常務(SBIリクイディティ・マーケット社長)の重光達雄がはっきり確認できる。ハイヤー運転手に以下の写真で確認してもらった。頭隠してシッポ隠さずとはこれを言う。

20170922001.jpg


動画は証拠資料として原告側弁護士が裁判所に提出するだろう。そこで、ここでは会話のほうを文字で再現させてもらおう。録音では2人の人物と運転手の声が聞こえる。嘔吐したのは熊だから、もう1人は必然的に重光である。1回目のドライブが大上海を発車した時点で、第6の男も乗っていたかどうかは調査中だが、なかなか嘔吐シーンは迫真的で、ついつい胸にこみあげるものがありますよ。

■2016年8月31日 15時34分 赤坂1丁目ATT新館付近
重光:そこ、がーっと行っちゃって。車寄せに着いたら、トイレすぐあるからな。
大丈夫か。大きくゆっくり息を吸っときゃ大丈夫。
熊:はい。はい。
重光:そうだ。そうだ。もうちょっとだ。
(重光が熊に話しかけ続ける)

■15時35分 赤坂1丁目桜坂付近
重光:これ(坂を)上がっちゃおうか。ここで上がっちゃおう。
大丈夫か。

熊:はい。

■15時36分 赤坂1丁目 霊南坂教会付近
(熊が後席で嘔吐)
重光:ここで一回停めようか。
(アークヒルズ・エグゼクティブタワー付近の路肩に停車)

重光:出ちゃえ。出ちゃえ。そんなことやらずに出ちゃえ。
それはちょっとやばいな。運転手さんに任すしかないわ。

運転手:ちょっと、ご連絡先をいただけますかね。後でクリーニングの問題も出てくると思いますので。

重光:うん、ねえ、うん。

(ドアが開く音。重光と熊がハイヤーから降りる)

重光?:熊ちゃん、名刺渡して。吐いちゃって。我慢せずに吐いちゃって。
名刺だけ渡して。何かあったら。このクルマじゃまずいもん。
はい、はい、これ渡して。相談してやろう。
はい、ここでいいよ。あと、このクルマじゃ、迎えに行けないでしょう?

運転手:そうですね。

重光?:申し訳ないね。じゃあ、何かあったら言って。

(ドアが閉まる音)

このあと、路肩に停車したまま後部席を運転手が掃除。嘔吐物を拭き取ってから運転席に戻る。

■15時47分 運転手の携帯が鳴る。郭の女性秘書から呼びだしか。

運転手:OK, Hello. Yes speaking. OK, I will go now. About 15 or 20 minutes at the restaurant. OK.

ハイヤーが発車し、大上海に向かう。

SBIホールディングスは、弊誌報道について17年9月19日、この会合は郭と熊の「個人的付き合いから生じたものに過ぎない」とするリリースを発表した。そこでも往生際悪く、親会社HD常務である重光社長の同席を伏せたままだ。なぜ? すでに裁判でも原告側弁護士が、「SBIの熊は『会食は、中国の友人を紹介するという訴外Zhang(実は郭文貴)の呼びかけに個人的な興味から参加したものに過ぎず』などと主張しており、今回の情報はかかる主張の虚偽性を裏付け、熊及びSBIの主張全体の信用性を低下させる重大な事情といえます」と準備書面で主張しているはずだ。

これだけ明々白々な証拠があるにもかかわらず、隠し通せると思っているのが浅はかである。すくなくとも、この裁判は敗色濃厚と思えますな。

次回は、2回目のドライブの郭文貴らの会話を公開しよう。