阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」

  • 2015年12月30日「LIXIL藤森」の墜落5――広報部の狂った回答

    前回の続きだが、本誌はジョウユウの不正会計について「中立的な立場」から調査・検証したという特別調査委員会の川口勉・委員長(LIXIL社外取締役、公認会計士)宛ての質問状を作成し、LIXIL広報部に取り次ぎを求めた。すると驚いたことに、こちらが頼んでもいないのに、広報部が川口に代わって勝手に回答を寄こしてきた。下がその全文だ。

  • 2015年12月28日怪しい上場企業にJPXが「情報開示責め」

    東京証券取引所の大納会が迫ったこの時期は、様々な統計がほぼ固まるタイミングでもある。日本取引所グループ(JPX)のHPに掲載されている上場廃止関連の資料をみて、「へぇー」と思わされた。

    今年上場廃止が決まったのは東証一部・二部、マザーズ、ジャスダックで68銘柄(12月24日現在)。そのほとんどはM&Aに絡んだものだが、じわりと増えているのが日本取引所グループの自主規制法人の判断や裁量で強制退場が決まった上場廃止だ。

  • 2015年12月26日「LIXIL藤森」の墜落4――「偽・第三者委員会」の茶番

    12月23日付の日経朝刊に載った潮田洋一郎・LIXILグループ取締役会議長のインタビュー記事には鼻白んだ。藤森義明社長の唐突な退任発表について「2年前から指名委員会で5~6人の候補者と面談を重ねてきた」と言い繕ったのはまだ理解できなくもない。が、この期に及んで藤森社長を「ウソをつかないなど、“武士道”のような日本の伝統的な美意識を持つ珍しい人」などと持ち上げる神経はどうかしている。

    藤森社長が「ウソをつかない」のが本当なら、彼が株主に対してついた大ウソについて潮田氏はどう説明するのか。ほかでもない、本誌が最新号(2016年1月号)の記事で暴露した「偽・第三者委員会」の茶番劇のことだ。

  • 2015年12月24日「LIXIL藤森」の墜落3――再質問状と回答

    LIXILをはじめ不祥事を隠している企業には共通点がある。上場企業にとってメディアへの回答は株主への回答と同じだから、あからさまなウソはつきにくい。そこで、ボロが出ないよう経営トップへの直接取材からひたすら逃げ回り、「質問状を寄こせば回答する」と言ってくる。そして広報部と法務部が額を寄せ合い、わざわざ“空々しい”回答案を作るのだ。

    しかし、それがわかっているからこそFACTAは質問状作りにこだわる。なぜなら広報部や法務部の担当者は不祥事の詳細を知らなかったり、知らされていないケースが少なくない。そこに綿密な調査に基づいた質問を連打し、相手のミスを誘うのである。

  • 2015年12月23日「LIXIL藤森」の墜落2――空々しい回答

    前回に続き、LIXILが回答期限の12月4日午前8時に送ってきた回答を載せよう。

    一目見れば分かるように、弊誌の細部にわたる質問に対し、LIXILの回答は短い。正直言って、藤森社長が逃げて弊誌のインタビュー要求に応じない理由がよく分かると思う。11月16日のリリースが、肝心のジョウユウ問題の記述が極力少なく、ほかのどうでもいい風呂敷を延々と広げるのとまったく同じ構造である。

    読んでいてあくびが出た。藤森社長の人間性がよく分かる。口にするのは自分の売り口上ばかり。耳に痛い話にはソッポを向き、これはと思う部分がひとつもない。作成したのが広報担当者だったとしても、内容的にはリリースを一歩も出ておらず、ただなぞるだけで空々しい。読んでいても、ひとつの誠意も感じられなかった。

  • 2015年12月22日年収3億円「LIXIL藤森」の墜落1

    FACTAはちょうど10年前の12月、雑誌創刊に先立ち、このブログをスタートさせて、たちまちサーバーがパンク、まったく無名でまだ影も形もなかった月刊誌として異例のスタートを切った。そのときの標的がソニーである。まだエクセレントカンパニーの残照があった時代だが、たちまち化けの皮がはがれて高禄をはむストリンガー会長が退陣にいたったことはご承知の通りだ。

    そして10年目、FACTAはまた首級をあげた。住宅設備大手LIXILグループの藤森義明社長(64)である。彼もまた米GE上席副社長、日本GE会長の肩書をひっさげて、5年前にLIXILの前身、住生活グループの社長に起用された。年収は3億円(14年時点の東京商工リサーチ調べで2億9500万円)というから、ストリンガーほどではないが、高禄経営者の右代表だろう。