阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」

2013年5月23日 [leaks]SBIが「韓国でババつかみ」報道をコンファーム

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先週の5月16日(木)にSBIホールディングスが奇怪なリリースを流した。

韓国一部メディアの報道を事実上否定するもので、事情を知らない人には寝耳に水。そこで本誌は慎重に事実かどうかを確認した結果、韓国報道通り、SB傘下の韓国の現代スイス貯蓄銀行(商号変更後はSBI貯蓄銀行)で、巨額の追加不良債権3765億ウォン(約345億円)が発生していることを韓国金融監督院(日本の金融庁に相当)がつかんだのは事実と判明した。

SBIのリリースでは、13年3月期の連結決算ですでに織り込んでいるとしているが、当局者によると、この追加不良債権345億円は昨年12月に現代スイスを自己資本不足に追い込んだ不良債権とは別で、韓国で報道されたように、監督院が資本不足を理由に他の貯蓄銀行と同じように整理に踏み切れば、SBIが3月に投じた200億円強の増資は全額欠損になる可能性があるという。

発端は16日のヤフー掲示板。韓国のサイト「MT」が報じた記事(原文はハングル)の日本語訳が載ったのだ。

現代スイス貯蓄銀、数千億の追加不良摘発

記事入力2013-05-15 19:13 |最終修正2013-05-15 20:58

貯蓄銀行構造調整の過程で生き残った業界1位現代スイス貯蓄銀行が金融当局の検査の結果、数千億ウォン規模の追加不良があることが明らかになった。現代スイス貯蓄銀行を買収した日本のSBIグループは、不良規模だけの大規模な増資を再び行わなければ退出される状況だ。

15日金融圏によれば、金融監督院は、預金保険公社などと一緒に最近、現代スイス貯蓄銀行の定期検査を終えた。今回の検査は、日本のSBIグループが増資に現代スイスを買収した後、実際の国際決済銀行(BIS)基準の自己資本比率の要件を満たしているかを確認することに重点が当てられた。

検査の結果、追加で確認された不良規模が数千億ウォンに達することが分かった。 不動産景気の低迷が長期化するにつれ、住宅関連部門ローンの大量不良が発生したためだ。検査の結果を反映した第3四半期(3月末)の累積当期純損失は、なんと3765億ウォンに達する。これにより、日系投資銀行グループであるSBIは大規模な増資が避けられない状況だ。現代スイスは昨年の金融当局からの構造調整(少ない是正措置)を猶予受けBIS比率を7%に合わせるように要求された。

実はこれは記事の半分の翻訳だった。後半は以下の通り。

SBIは去る3月約2000億ウォン規模の有償増資で現代スイスを引き受ける際に、この比率(去年末基準)をぴったりと合わせておいた状態だった。しかし、去る3月末基準で金融監督院が再度調査したところ、数千億ウォンが足りなくなったことが判った。

貯蓄銀行業界筋は、日本SBIは引き受ける際よりももっと多い3000~4000億ウォン規模の有償増資を更に行わなければ、当局が要求する健全性比率を合わせられないと言った。

現在、SBI側は一気に巨額の調達することは難しく順次に有償増資を行うようにしいてほしいと金融当局に要請している。

万が一、SBIグループが追加有償増資を諦めると、現代スイス貯蓄銀行は退出を余儀なくされる。この場合、既に投資した2000億ウォン以上の損害を被ることになる為、何とか有償増資を行う予定。

金融当局は検査結果を基に近い内に金融委員会会議等で現代スイス貯蓄銀行に対する有償増資期間付与等を決める予定。

SBIグループは現代スイス貯蓄銀行の既存筆頭株主であるSBI Finance Koreaを支配する持ち主会社で、80個余りの金融子会社をもっている総資産24兆ウォンの日本最大手クラスの投資金融グルーブ。

これに気づいたSBIが火消しに走ってリリースを流したというわけである。

現代スイス貯蓄銀行に関する一部韓国メディアの報道について

2013年5月16日
SBIホールディングス株式会社

当社子会社である現代スイス貯蓄銀行に関して、同社においてこのたび3,765億ウォン(約345億円相当)の損失が見込まれているとの報道がされておりますが、本件は当社が5月9日に発表済みの2013年3月期連結業績において既に織り込んでおり、本件によりさらなる損失が発生する可能性はありません。さらに、今後同社において発生する損失につきましても、同発表済みの当社業績において保守的に織り込んでおります。

当社は現代スイス貯蓄銀行の買収に際しては韓国金融当局と緊密に連携しながら進めており、今後も当局との協議を進めながら必要な措置を取ってまいります。

FACTAでは慎重にコンファーム作業を進めた。韓国当局である金融監督院の検査が、ここに書いてある通りだったのかどうか、ハングル語報道のため少し時間がかかったが、判明したのはやはりBISが求める自己資本(7%)に不足することになり、SBIに対し345億円の追加増資を要請するか、現代スイスの認可取り消しに踏み切るか、のいずれかではないかという。

「保守的に織り込んでおります」が空々しい。増資引き受け前までの保有株式(20・9%)の評価を額面に切り下げたが、それだけで済むのかどうか。「当局との協議を進めながら必要な措置を取ってまいります」の言葉が、もの悲しそうに聞こえる。

将軍様は追い出した韓国の前会長に吸い取られるだけ吸い取られて、最後はポイなのか。もちろん、現在のSBIに345億円の捻出は途方もなく重い。また子会社売却に走り回っているとの情報もあり、韓国の泥沼は将軍様の首を締めつつあるようだ。