阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」

2013年1月18日 緊急公開 「サハラの人質」を5カ月前に予見した記事

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アルジェリア東部のイナメナスにある天然ガスのプラント建設現場が、イスラム過激派の武装勢力に襲撃され、日本人を含む多数が人質となった事件で、アルジェリア軍が攻撃を開始、多数の死亡者が出たと報じられています。原発事故でエネルギー不安を抱えた日本の資源調達の最前線で不幸な事件に巻き込まれたことは、安倍政権にとっても最初の試練でしょう。

「三歩先を読む」FACTAは、昨年9月号でサハラ砂漠におけるテロの危険を指摘した記事「アル・カイダが制したサハラ古代都市」を掲載しています。インテリジェンス・ジャーナリストのゴードン・トーマス氏が寄稿したもので、その書き出しはこうでした。

アフリカ大陸の最貧国のひとつ、西アフリカのマリ共和国北部に、国際テロ組織アル・カイダの紋章をつけた新しい旗が翻った。この北部一帯がついにアル・カイダの手に落ちたのだ。灼熱の砂漠にはためく旗は、北方の隣国アルジェリアに暗い影を落としている。

トーマス記者の指摘は、ほとんど今日のプラント襲撃を予見していました。リビア崩壊によりカダフィの傭兵だった剽悍なトゥアレグ族が、武器を持ってアルジェリア南部やマリ北部に帰り、台頭する「イスラム・マグレブ地域のアル・カイダ」(AQIM)のもとで、重大な脅威になるとしていたからです。

アフリカの砂漠で展開されるこの力学、けっして他人事ではないことが証明されました。古代都市トゥンブクトゥーをご存じない方々にもぜひこの記事を読んでいただければ。