阿部重夫発行人ブログ「最後から2番目の真実」

  • 2013年5月28日アンジーの乳房はパーツか――寄稿コラム「時代を読む」最終回

    新潟日報など日本海側の地方紙に寄稿していたコラム「時代を読む」は、FACTA創刊時から7年に及ぶ長いお付き合いだったが、このほどその最終回を掲載させていただいた。3カ月に一度のローテーションでしたが、これほど長きにわたり掲載させていただき、関係者の方々に心よりお礼申し上げます。

    何のテーマで締めくくろうかと考えましたが、ちょっと意表をついて、乳がん遺伝子について。刺激的なタイトルに見えますが、ビッグデータ時代に個人はどう生きるか、を書いたものです。フィリップ・K・ディックに「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」というSFの傑作がありますが、アンジーも身体を機械のパーツのようにみなすアンドロイドになっていくのでしょうか。

    そんなことをコラムに書いたのは、近くディックの普通小説の翻訳を出版するせいかもしれません。詳細が決まったら、またお知らせしましょう。

  • 2013年5月27日振興銀行「残党」の地下茎を追う

    もう3年経った。FACTA調査報道の標的となり、2010年には木村剛前会長が逮捕されて経営破綻した日本振興銀行の周辺が、今ごろになってにわかに慌ただしくなってきた。警視庁が15日に同行傘下だった経営コンサルタント「日本イノベーション」の元社長ら3人が資産隠し(詐欺破産)の容疑で逮捕したのがそのひとつだ。

    ちょうど同じころ、同行との間で融資や出資によって捻出した資金を循環させてきた上場企業群のひとつに対して「架空増資の疑いで捜査が始まる」「課徴金が科されるだけで済むらしい」などといった様々な観測が株式市場で次々と浮かんでは消えた。火のない所に煙は立たぬ。やはり水面下で何らかの動きがあると見るべきだろう。

    日本振興銀行とその融資先だった上場企業群(「中小企業振興ネットワーク」と称した)を巡っては、資金の使途や流れがはっきりしない企業買収や第三者割当増資、融資が繰り返されてきた。逮捕者も出たが、その容疑は銀行法違反(検査忌避)だけで、「大山鳴動、ネズミ一匹」となっている。木村前会長を逮捕した警視庁捜査2課も当時の関係者も、「数千億円の預金がどこかに雲散霧消したのに、検査忌避だけじゃ……」ともの足りなそうな顔をしている。

  • 2013年5月23日SBIが「韓国でババつかみ」報道をコンファーム

    先週の5月16日(木)にSBIホールディングスが奇怪なリリースを流した。

    韓国一部メディアの報道を事実上否定するもので、事情を知らない人には寝耳に水。そこで本誌は慎重に事実かどうかを確認した結果、韓国報道通り、SB傘下の韓国の現代スイス貯蓄銀行(商号変更後はSBI貯蓄銀行)で、巨額の追加不良債権3765億ウォン(約345億円)が発生していることを韓国金融監督院(日本の金融庁に相当)がつかんだのは事実と判明した。

    SBIのリリースでは、13年3月期の連結決算ですでに織り込んでいるとしているが、当局者によると、この追加不良債権345億円は昨年12月に現代スイスを自己資本不足に追い込んだ不良債権とは別で、韓国で報道されたように、監督院が資本不足を理由に他の貯蓄銀行と同じように整理に踏み切れば、SBIが3月に投じた200億円強の増資は全額欠損になる可能性があるという。