阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」

  • 2011年10月27日他意はない、とオリンパス広報

    26日の会見場からFACTAが排除された件について、他の記者が聞いたところ、オリンパス広報は「会場が狭かったので」と答え、「他意はない」と弁解したそうだ。

    おいおい、昨日の電話ではそんな返事じゃなかったですぞ。じゅうぶん、「他意」があったと感じましたがね。最新号の末尾で予言した「菊川さん、次はあなただ」と予告された辞任が早々と実現したうえ、我々が会見で新社長へ質問をするのが怖くて排除したのでしょうに。

    それと、きのうのテレビ朝日「報道ステーション」の古舘伊知郎キャスターは、弊誌を「英語名の雑誌が」と呼んでくれたそうな。失礼ながら、わが誌のタイトルはラテン語です。よほど「FACTA」と言いたくなかったんでしょう。最新号で「古舘プロが牛耳るテレビ朝日」の記事を載せて批判していますから。ちなみに、このブログでもオリンパス関連にまじってテレビ朝日への質問状とその返答を公開しているのでご参考まで。

    ところで、ロイター通信に私をインタビューした記事が流れました。海外向けの英語版ですが、オリンパスが日本の恥になっているので、少しは恥を雪ぐ(もちろん、日本の恥であってオリンパスの恥なんか知ったことではない)という意味で応じました。

  • 2011年10月27日傀儡新社長ではオリンパスは立て直せない

    10月26日のオリンパス社長交代会見で、FACTAが「招かれざる客」として会見場に入れなかったことに改めて抗議したい。会見では菊川剛前会長兼社長が顔も見せないことに質問が集中していたが、出てきた高山社長の説明はしどろもどろだったようだ。彼が傀儡であることがよくわかる。

    質問の中に「都合の悪いメディアはこの会見に出られないのか」と聞いた記者がいたが、これはFACTAのことである。高山社長の返答は「わからない」だった。「招かれた記者」が御用記者で、「招かれざる記者」が弊誌であるということは、会見場にいた記者全員に対する侮辱でもある。

    そういう新社長にオリンパスが立て直せるわけがない。ウッドフォード前社長の解任において、弊誌の告発内容の真偽も確かめず賛成票を投じたことからも分かるとおり、高山氏も共犯である。菊川氏は平取締役に留まり、嵐が過ぎればと首をすくめているのだろう。ワンポイント・リリーフの後に、またトップ復帰のチャンスを窺っているとすればこれ以上の茶番はない。27日朝の緊急会見の追加情報も、われわれが報じていたことをなぞったもので新味がない。この法外なM&A手数料と価格を正当化する理由は見いだせないのだ。

    ここに会見の全文(一部省略)を載せよう。あるのは、逃げと隠蔽の言葉だけである。

  • 2011年10月26日首を取ったFACTAは会見場締め出し

    なんて会社だろう。オリンパスは、菊川剛会長兼社長の退任(平取締役に降格)と高山修一専務の社長昇格をリリースした。火付け役の弊誌としては、会見に当然出席できるものと思った。

    ところが、同社広報・IR室(南部昭浩室長)は、5時半から京王プラザで開かれる高山新社長の会見への弊社記者の出席を断った。会見場に入れるのは彼らがよしとするメディアだけで、FACTAはその中に入らないという説明だった。

    おいおい、冗談かね。「招かれた」記者諸君、なぜFACTAが出席できないのか、新社長とこの広報・IR室長を問い詰めてほしい。オリンパスがそういう選別をするなら、こちらも容赦しない。


  • 2011年10月26日日経のオリンパス社説

    批判はしたくない。私も90年代に日経の論説委員だったから、オリンパスについて社説を書けと言われた論説委員の苦衷はよくわかる、としか言いようがない。

    10月25日朝刊の日本経済新聞は2面の社説に「オリンパスは真相解明早く」と9面の「企業総合面」に、「オリンパス株、13年ぶり安値 M&A報酬、疑問拭えず」の記事を載せた。本来なら同日午後、日経フォーラム世界経営者会議の講師にオリンパス会長兼社長の菊川剛氏が登場する日だった(結局、「都合により」欠席)だけに、両方とも腫物に触るようだった。

    社説は見出し以上のことは何も書いていない。「早急に調査を進め、問題の真相を株主に説明してほしい」とあるが、早急に取材し、株主を含めた読者に真相を説明するのがそれこそ経済紙の役目だと思う。会社側と解任された前社長と「両者の言い分は一致していない」と言ってるが、深層を取材して突き止めるのがスジなのではないか。

  • 2011年10月24日野村の元オリンパス担当、S氏の独り言

    いよいよ乱戦になってきました。

    オリンパスは24日に1000円割れ寸前まで売り込まれ、1000円の大台割れは時間の問題となっています。東証引け後にニューヨークタイムズ電子版が「FBIがオリンパス捜査着手」を報じていますから、25日も売り込まれそうです。菊川オリンパスはもう風前の灯だが、こうなるとどこから弾が飛んでくるかわからない乱戦になってきます。

    かつて野村証券のオリンパス担当だったS氏が匿名で書いている「闇株新聞」なるブログがあって、そこに「オリンパスの闇・第二幕」という奇怪な記事が載ったのには驚いた。

  • 2011年10月24日FBIがオリンパス捜査着手

    ニューヨーク・タイムズ電子版(現地次官23日、日本時間24日)でベン・プロテス記者が報じた記事「2 Japanese Bankers at Heart of Olympus Fee Inquiry」で、英ジャイラス買収にからみフィナンシャルアドバイザー(FA)をつとめたAXAM/AXESに関与した2人の日本人、ハジメ・サガワとアキオ・ナカガワの名前を報じるとともに、この件で連邦捜査局(FBI)が捜査していると報じました。

    NYタイムズに対し、FBI広報はノーコメントと答えていますが、確信があるのでしょう。オリンパス広報は同紙にWe are not aware of any investigationと答えていますが、早晩、菊川剛会長兼社長と森久志副社長の退陣は必至でしょうね。もう年貢の納め時。

    次は日本の捜査当局ですぞ。

  • 2011年10月23日オリンパスと日経。そして4万人の従業員

    オリンパスの従業員は、3月31日現在の連結社員数で39,727人という。そのうちどれくらいの方がこのサイトを覗いてくれているのだろうか。金融庁、証券取引等監視委員会、国税など当局の方はどうだろうか。連日、多くのアクセスと応援メッセージをいただいていることに、この場を借りて感謝申し上げます。

    週末だが続報を書きたい。

    聞くところによると、オリンパス社内で厳重な情報管理令が出ているのだとか。「社内資料を取られるな」との大号令が下り、USBなどに落として抜かれないよう、各部署(の管理職?)は絞めつけられているという。だが、ウッドフォード前社長の提供資料のコピーは欧米で奔流となっており、法的措置云々の脅しをいくら会社が口にしようとも、菊川剛氏、森久志氏、山田秀雄氏の3人の名前は、「日本の恥」として世界的に知られまくっております。

  • 2011年10月21日「報道ステーション」「報道ステーションSUNDAY」についての質問状

  • 2011年10月20日深みにはまるオリンパス

    マイケル・ウッドフォード社長の突然の解任(10月14日)から株価の暴落が続くオリンパスが、今度は問題の国内3社と英ジャイラスの疑惑の買収について、これまで「適切な情報開示をしている」と突っぱねていたが、とうとう公表に追い込まれた。

    「情報の小出し開示」という、もっとも下手な危機対応では、ドツボにはまるばかりでしょう。FACTAの公開質問状に回答を拒否し続けていたが、やはり情報開示が適切でなかったことを認めたも同然ではないか。

    しかも追い込まれての開示だから、次々と馬脚があらわれて疑惑を深めるばかりだ。つい2日前までは、ジャイラス買収のフィナンシャルアドバイザー(FA)に支払ったのは300億円としていたのが、いつのまにか6億8700万ドルに変えている(優先株値上がり分4億4300万ドルをFA報酬に入れていない)。差引2億4400万ドルだけFAの報酬としているが、これは合理的な説明とはいえない。あきらかに報酬を小さく見せるためでしょう。

  • 2011年10月19日菊川オリンパス会長兼社長の墓穴

    4日の唐突な外国人社長解任で、株価が急落しているオリンパスは、18日も続落して一時は1200円台まで下げた。解任発表前のほとんど半値をつけている。14日の会見で解任理由を「前社長の独断専横」とした菊川剛会長兼社長はさぞかし焦っているはずだ。ウッドフォード氏は英SFO(重大不正局)に出頭したようだから、これは国際的なスキャンダルになるだろう。

    2010年にアカデミー助演男優賞と助演女優賞をとった映画「ザ・ファイター」を思い出す。力はあるのについていないボクサーの主人公(ミッキー・ウォード)が、天才肌だが身を持ち崩した兄のアドバイスで勝つというスポ根ものだが、相手にぼこぼこに打たれても、ズジンズシンと重いボディーブローで消耗させ、最後にKOするという作戦だった。

    7月20日発売でオリンパスのスキャンダルをスクープしたが、当時はどこのメディアも追随しなかった。会社側が取材に応じず、通り一遍の「適切な情報開示をしているので答えることはない」というダンマリ作戦だったからだ。そこでボディーブローを放ち続けた。いつか膝を折る、と信じて。

  • 2011年10月18日オリンパス火砕流、続報次々に

    先週末の10月14日、突然、マイケル・ウッドフォード社長の解任を発表したオリンパスは、週明けの株価も下げ止まらずにストップ安、約24%という暴落を記録した。

    むろん、前社長のインタビューを載せたFT(フィナンシャルタイムズ)の記事が火砕流を招いたのだが、それを見て赤っ恥「買い推奨」のゴールドマン・サックスはじめドイツ証券、JPモルガン証券、シティグループ証券、大和証券キャピタル・マーケッツ、野村証券などが投資判断を引き下げた。これでようやく国内メディアも報じ始めたから、一気に流れる情報量も増えるでしょう。弊誌としては嬉しい限りである。

  • 2011年10月17日次号にオリンパス独走報道第3弾掲載!

    FACTAの愛読者はもうよくご存じでしょう。オリンパスのスキャンダルについては、8月号に掲載した「企業スキャン オリンパス――巨額M&A失敗の怪」以来の調査報道とスクープで報じた通りです。14日朝に突如、マイケル・ウッドフォード社長の解任が発表され、株価が1日で17.6%も値を下げたことも、記事をご覧になっていれば意外とは思わなかったはず。

    この一連の記事に、わずか半年で外国人社長が解任された理由のすべてが書いてあります。一部のメディアで言われているような、外国人経営者を排除する日本の島国文化だとか、菊川剛会長が会見で言った「独断専横」とか、お家騒動とかの文化摩擦説はすべてこじつけにすぎない。守屋武昌防衛省次官、木村剛日本振興銀行会長などなど、FACTAの調査報道の対象になった面々の獄門台に、またひとつ新しい首が並ぼうとしているということです。