阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」

  • 2007年5月28日松岡利勝農水相の自殺

    先週、地元熊本で元秘書が首吊り自殺していたから、特捜部にじわじわと外堀を埋められていたことが察せられる。

    ハンナン畜産と並ぶフジチク事件でも、彼を追及する取材をしたことがある。当時は鈴木宗男元官房副長官にぶら下がり、官僚たちを怒鳴りあげていた。その後、いつのまにか安倍氏に擦り寄って大臣の座を射止めた。要するに変節小心の人。身辺はつねにきな臭かった。とうとう観念したのだろうか。

    FACTA最新号の記事(「現職閣僚をめがけ東京地検が臨戦態勢」)では、松岡氏を追い詰めた直前の捜査状況を知ることができるので、ここに特別公開します。

  • 2007年5月25日TCIのジョン・ホー氏

    FACTA前号(4月20日号)の「企業スキャン」でとりあげた英国のファンド「ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド」のアジア部門(香港)を代表するジョン・ホー(何志安)氏に会った。4月の取材時には連絡が取れず、今度は来日したので会うチャンスができた。

    ホー氏は24日、元衆議院議員の近藤鉄雄氏が開いている新時代戦略研究所(INES)のゲストスピーカーに立った。ホテル・オークラでアナリストやジャーナリストらを前に熱弁をふるい、電源開発(Jパワー)に増配要求したバックグラウンドを2時間以上にわたって説明した。

  • 2007年5月23日骨を拾う

     骨を拾った。微かに淡い斑紋のある骨のかけら。箸でそっと摘まんで、骨壷に落とす。かさりと音がした。

     外は初夏の眩しい日ざしだった。アスファルトは白く光り、路傍はどこまでも新緑が輝いている。先をゆく霊柩車がいつしか遠ざかり、クレマトリアム(火葬場)に滑りこんでいく。そこはほんとうのターミナルだった。

     分刻みの入棺、駅構内か空港のように喪服の列が出たり入ったり、マニュアル通りの案内の声がこだまする。人造大理石やシャンデリアの輝きでは隠しようもない。誰もが通過していく終着駅。藤原伊織(利一)もここで骨に還った。

  • 2007年5月19日最新号の編集後記

    FACTAの最新号(6月号、5月20日発行)の発送が始まりました。今号は今まで取り上げてこなかった「環境」や「ニセ薬」など、新しい分野開拓の試みをいくつかしています。乞うご期待!

    さて、編集後記を先にここでご紹介しますが、今回はちょっと趣向を変えて京都話。私ひとりではとても行けない世界を垣間見ました。ま、いろいろなメッセージをこめて。

  • 2007年5月17日藤原伊織の死

    17日午前、友人からの連絡で彼が息を引き取ったことを知った。前日の連絡で「一両日中」と聞いていたから覚悟はしていたが、それでも胸が苦しくなった。

    ここで速報する気になれないでいたら、昼過ぎ、訃報が流れていると知った。

  • 2007年5月15日インタビュー:チームラボ社長・猪子寿之氏(4)モノ作りへの情熱

    阿部 ネットビジネスのトレンドはどう変化しましたか?

    猪子 黎明期に出てきた会社の多くは営業力や金融に強みを持つところでした。しかし、ここ数年は技術系の会社が非常に伸びています。特にグローバルでは、今や注目されているのは技術系の会社ばかりです。

    阿部 Googleや動画投稿サイトのYoutubeはその代表ですね。一方で同じように多くの技術者を抱えるマイクロソフトが苦しんでいるのは何故でしょうか?

  • 2007年5月11日インタビュー:チームラボ社長・猪子寿之氏(3)ネットメディアはプラットフォームが命

    阿部 チームラボが設計・開発を手がけた、産経新聞社の「iza(イザ!)」は記事とブログが融合された読者参加型のニュースサイトになっています。それまでの新聞社のサイトとは一線を画す仕組みになっていますが、どういった発想で作られたのでしょうか?

    猪子 従来のメディアは、一部の選ばれた人が、世の中から重要とされる情報を選び、編集し、再配布してきました。しかし、それでは多様化のスピードに追いつけなくなってきた。それは、能力うんぬんではなく経済合理性としてです(※第1回参照)。

    izaを作るにあたっては、一方的に発信するだけのニュースサイトではなく、読者からも情報が集まり、その場で交換され、シェア(再配布)できるような媒体にしたかった。特にこの3点については、ネットそのものよりユーザが簡単に行えるような「ミニ・インターネット」をイメージして設計しました。

  • 2007年5月10日インタビュー:チームラボ社長・猪子寿之氏(2)次世代検索のかたち

    阿部 チーム・ラボが開発した検索エンジンの「サグール」は次世代型検索エンジンと呼ばれていますが、Googleのアルゴリズムとはどう違うのでしょうか。

    猪子 今の検索というのはランキングそのものなんです。ネットではGoogleやYahoo!が表示する検索結果の並び順が情報の価値基準になっています。そんな中で、もう少し違った価値基準の検索エンジンがあってもいいのでは、という思いがありました。それで、主観的な検索エンジンを作ろうと思ったんです。

    Googleなどの検索エンジンでは客観的なファクトが上位に表示されるようになっています。例えば、企業名で検索すると、会社概要や所在地、Yahoo!ファイナンスに掲載されている情報などが表示されます。それはそれで便利なんですが、そうではない情報を求めるニーズもあると思うんです。検索した人がキーワードに対してより興味を喚起されるような情報が上位に表示されたら面白いですよね。

  • 2007年5月 9日インタビュー:チームラボ社長・猪子寿之氏(1)ネット社会が幸福な理由

    連休ぼけしているわけではない。連休後半の5日から編集作業を始めてしまったので、ブログを書く暇がない。で、先月、インタビューしたものをこの間に載せることにした。けっしてつなぎではなく、私がたじたじとなってしまった若き頭脳とのインタビューである。

    これで「メディア論」をテーマにしたインタビューは第4シリーズになる。ご登場いただくのは、産経新聞社の双方向型情報サイト「iza(イザ!)」の設計・開発を手がけたチームラボの猪子寿之社長です。

  • 2007年5月 1日過去完了? 過去官僚?

    連休入りである。いくらワーカホリックの私でも、新緑の風景を見ると、さすがに仕事を忘れたくなる。しかし、次号の編集作業が連休末に始まり、ライターの方々にはご無理をお願いしている以上、そうそう遊びほうけてもいられない。ささやかに骨休めして、またハードワークに立ち戻った。

    たまたま、「月刊現代」の最新号をぱらぱらと流し読みしていて、思わずにやりとした。「過去官僚」という言葉にぶつかったからだ。この隠語、首相官邸内の最近の流行らしい。私もさる人が口にするのを耳にした。ちょっと言いえて妙である。「役人OBの政治家」という意味と、感覚や思考法がオールディーズで「過去完了形」という意味がかけてあるからだ。