阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」

  • 2006年5月31日電通を撃つ9――ガーラの回答

    先の質問状に対して、ガーラの管理本部長、藤田公司氏から5月1日にファクスで回答があった。

    もちろん、こちらの疑念に正面から答える内容ではなかった。出来高から見ても、ガーラ株の不自然な上昇はわずか3人の社員の取引で惹起されたとは考えられない。他の社員または外部、そして提携先の電通にも疑惑が及ぶはずなのに、社内調査は単独で実施していて、電通と共同で行わなかった理由も明示されていない。3人に課徴金が課せられたことで、事件の全容が明らかにされないまま幕引きしたことの不条理について、一言も説明がないのは解せない。とにかくガーラの回答が、すでにウェブサイトで公表したものを繰り返すだけの内容だったことは、以下の通りである。

  • 2006年5月30日電通を撃つ8――ガーラへの質問状

    では、FACTA第2号で続報を載せた「電通疑惑」<下>の取材経過を、前月に続いて公表しよう。

    <上>で取り上げたネットプライス、オプト、シーエーモバイルとの業務・資本提携にからむ株価の不自然な動きのいわば「原型」とも見える、ネットコミュニティ企業ガーラのインサイダー取引(社員3人が課徴金を支払った)の件につき、電通との関連を問い質す質問状である。4月26日に送っている。

    質問状では菊川社長(当時)とのインタビューを求めたが、広報はファクスで返答したにとどまった。文中にあるように編集長は面識があるのだが、ガーラ経営陣はインタビューに臨む勇気はなかったようである。こういう逃げ腰で公開企業の資格があるのか、と問いかけたい。

  • 2006年5月29日東をどり

    顰蹙(ひんしゅく)を買うかもしれないが、手嶋龍一氏と一緒に新橋の料亭「金田中」(かねたなか)に行った。28日の日曜日である。もちろん、料亭は普通日曜には開かないが、「東をどり」期間中は別なのである。

    私はこの日、交通事故の被害届を提出しに麹町署に出頭、そこからタクシーで直行した。電通の株主、時事通信本社(昔の銀座東急ホテル)下のスタバで手嶋氏と待ち合わせたのだが、ほどなく手嶋氏が現れた。

    話をしながら、道路を眺めていると、「東をどり」初日の演目がハネて、新橋演舞場から客が出てくる。誰が誰と連れ添っているかを眺めるには、この時事本社一階の屋外テーブルがベストポジションなのだ。

    さて、夕暮れ。新橋演舞場から指呼の間の金田中に、赤い提灯の火が灯った。玄関をあがると、懐かしい顔ぶれが次々。手嶋氏の出版記念パーティに参じた新橋のきれいどころがお見えになった。

  • 2006年5月27日無理はしない

    ムチウチもあるので、金曜は早めに帰宅。が、家はまだ誰も帰っておらず、がらんとしていた。

    金曜朝に見舞いの水羊羹が届いた。これには恐縮した。ブログで書いて、予想外の反響となり、あちこちから見舞いのお言葉をいただいたうえに、申し訳ない。ご心配には及びません。ちょっと安静にしているだけです。

    そういえば、追突した後ろのタクシーの乗客は、女子バレーボールの元全日本選手、大林さんとそのマネジャーだったそうな。現場ではすぐ車を離れたわれわれと顔をあわせなかったが、あちらも救急車で運ばれたという。同病相憐れむ。お見舞い申し上げます。

    でも、どうせならサインでももらえばよかったか。小生も中学高校はバレーボール部に所属していたから。

  • 2006年5月26日まだ痛いけど

    ムチ打ちの痛みは少々残っているが、それを押して出社。午後、整形外科に行って、もういちど診断してもらった。椎間板などに多少の歪みがあるが、まあ、事故のせいではないだろうという。とりあえず、1週間の痛み止めをもらって様子見となった。あとでぶり返すこともあるので、用心用心。

    というわけで、このブログもおっかなびっくり。あまりキーボードをたたけないから、短文になるがご容赦あれ。

    きょうのフリーコンテンツ(無料公開記事)は、松井証券の奇妙な人事について。日経報道を否定しながら、すぐ取締役の大幅入れ替えを行い、旧山一の取締役3人の代わりに実弟起用という奇妙な人事の背景を分析した。

    ネット証券では先行したはずの松井証券だが、このところネット掲示板などではクソミソ。野村が格安のジョインベスト証券で乗り出してきたのに、若返りと称してほとんど対抗策になっていない。IPO玉狙いのデイトレーダーを、つなぎとめられないと見えるのだが。

  • 2006年5月25日村上氏が帰国している

    ギョロ目君、シンガポールへ逃げたはずが、なぜか帰国しているそうだ。

    どこへ行くのか。塀の中へ???

    だとすれば、ライブドアのニッポン放送株取得がらみのインサイダー取引疑惑だろうか。4月に宮内、熊谷氏らライブドア元取締役たちが検察に再度呼ばれたのとも平仄があう。オリックスも村上ファンドからカネを引き揚げるという情報が流れたのはそのあと。阪阪連合との交渉が進まなかったのも、熟柿が落ちるのを待っていたのか。

    首が痛いなんて言っていられない。本日復帰します。

  • 2006年5月24日ムチ打ち

    乗っていたタクシーが追突された。23日午後10時半過ぎ。三宅坂近辺である。首に鈍痛を覚えた。

    意識ははっきりしていたが、救急車に乗せられて、御茶ノ水の医科歯科のER(救急病棟)へ。レントゲン診断では、頚椎に損傷はないが、捻挫(ムチ打ち)とのこと。そのまま深夜帰宅したが、首に湿布し、しばし安静を必要とすることになった。

    とほほ、髪の毛は残ったが、首ががくっと落ちかけた次第である。

  • 2006年5月23日まだ髪の毛はありますが

    カメラマンの小嶋三樹さんが、ひょっこりオフィスに現れた。「編集長の髪の毛が……」と視察に来たのだという。幸い、いまのところ頭髪は頭皮の上にとどまっております。

    しかし油断大敵。ここはしばらく気を緩めないでいきます。

    さて、本日のフリーコンテンツは、昨日もお知らせしたように、創刊号の「電通疑惑」の第二回。原稿が雑誌で4ページ分と長いので、分載しています。出し惜しみではないので悪しからず。

    本日も出たり入ったり、忙しく過ごしました。面白そうな情報がいろいろ耳に入ってきて、どれを次号でやるか迷っています。

  • 2006年5月22日無事届いたかしら

    いよいよ第2号が発送された。今度は遅配が起きないかどうか、実は固唾をのんでみつめている。

    だって、起きたら丸坊主だもん。気が気じゃない。「Shall we ダンス?」の竹中直人を思い出す。ああいうカツラでもかぶる身になるのかと思うと、ゾクゾク。一部はメールで「届いた」という知らせが入ったから、まあ、なんとかなっているとは思うが、ふたをあけてみなければわからない。

    そのフタは新聞広告。月曜の朝日朝刊になるから、「届いてない!」とお叱りを受けるのはそれから。おお、ブルーマンデー。

    月曜からは、創刊号に載せたスクープ「電通インサイダー疑惑」の<上>を分載する。第2号では<下>が載っているから、まず下地として<上>だけ公開することにした。もはや知られざる特ダネではない。

  • 2006年5月18日「新潟日報」への寄稿――マニ化するブログ

    友人の手嶋龍一氏(元NHKワシントン支局長)と2人で、互い違いに新潟日報に毎月寄稿している。「時代を読む」という週末のコラムで、今月は私の番だったから、13日の土曜に掲載してもらった。

    もう5日経ったので、このブログで再録しよう。タイトルは「マニ化するブログ 増殖の先に待つもの」。自分がブログをやっていると、その動向が気になって、ここでも何度も取り上げたが、この記事はその延長にある。

    月刊文藝春秋など中高年メディアでも「グーグル論」が躍るようになった。「ウェブ進化論」のような手放し礼賛とは逆の一方的な脅威論もいかがなものかと思う。そういうコケ脅しの論理とは違う視点を示したつもりだが、うまく書けたかどうか。

  • 2006年5月16日ぬか喜び?

    なあんだ。ソフトバンクが13日付の日経報道(ソフトバンクとアップルがiPod内蔵携帯で合意)の否定リリースを発表した。

    わが古巣の新聞だけに、悲しい事態だね。喜んで損したなあ。また、なし崩しに誤報を認めた大和証券報道ではないが、「日経お得意の誤報かい?」なんて冷やかされてほしくないから。

    実は前回の「素直に喜ぶ」に対し、知人から「素直に喜べないかも…」というメールをもらった。両社は「ぜんぜん合意していない」のだという。ただ、孫正義とスティーブ・ジョブズが会ったところまでは事実だが、そこから先の「iPod内蔵携帯」の合意にはいたっていないらしい。FACTA創刊号の記事と一歩も進んでいないじゃん。どうせ後追いなら誤報だけはしないでほしい。せっかく第2号の編集を終わった休日で、ほんとに「素直に喜んだ」のに、これじゃ気が休まらんよ。また、すぐ取材を始めなくちゃ。

    瞬間湯沸かし器のジョブズだけに、この報道を見たら、プンプンに怒りかねない。それを恐れてソフトバンクも慌てて否定コメントを出したのではないか。

  • 2006年5月14日素直に喜ぶ

    昨日(13日)付の日本経済新聞朝刊1面トップで、ソフトバンクがアップルと提携し、買収したボーダフォンの携帯電話にiPod搭載機を開発すると報じられた。FACTA創刊号が報じたスクープの後追いである。

    孫正義社長とスティーブ・ジョブスの東京会談を報じた創刊号の記事は

    「ソフトバンク携帯」の侮れぬ隠し玉

    で、このサイトでも無料公開しているから、改めてご覧ください。4月24日にウェブ公開したが、無料公開記事ではもっとも読まれた記事である。世の中の人はちょっぴりトクをしたことになる。

  • 2006年5月12日阪阪連合vs村上ファンド5――討ち死にすべし

    村上ファンドのシンガポール高飛びと、電通疑惑の「二元中継」という綱渡りの1週間だった。

    ブログの効用の一つは、イメージの引用ができることだろう。出たがり村上氏の顔はよく知られているが、電通は先にも書いたように「顔のない集団」だから、画像が少ない。でも、さすがにサイバー・コミュニケーションズ(cci)のような上場企業(マザーズ)は、立派なウェブサイトをお持ちで、そこに社長も顔をさらす。解任された新井敏夫前社長は堂々たる「社長挨拶」のページがあった。

    笑えるのは、リクルート用のページである。ちょっと不気味な笑顔で、ご立派なことをおっしゃっている。

  • 2006年5月11日阪阪連合vs村上ファンド4――11日朝から売却交渉開始

    こういう同時進行ブログをやっていると、村上ファンドのTBS株再購入など、フラッシュニュースで新聞などと競い合ってしまうことになる。ニュースは短命ですな。で、思わぬところからメールがきた。

    確定情報です。今週中は日本。
    日曜日からシンガポール移住です。

    村上氏のことである。すぐあとに、メールの主から電話がかかってきた。

    「さっき、本人と電話で話した」そうな。土曜には、あのギョロ目さんは、グッバイらしい。

    36計逃げるにしかずだが、やっぱりこのままでは塀の中に落ちると思っているのか。もう日本に帰らない「さまよえるオランダ人」になるのかしらん。

    で、ゲストライターの「阪阪連合vs村上ファンド」シリーズ第4回を。本人は必死の取材で寝る間もなかったらしい。やっぱり「ほぼ毎日」ブログがいかに大変か、思い知ったでしょう。

  • 2006年5月10日阪阪連合vs村上ファンド3――再びTBS大株主に?!

    勝利宣言したものの、電通の原稿直しに追われて、目がしょぼしょぼしてきた。

    あまりはやばやと勝利宣言などすると、電通内部とおぼしき「insidedentsu」氏から、「失望ですね」と題した叱咤のメールが飛んでくる。

    新井氏の疑惑が発覚しただけで、お喜びになるとは失望です。

    本来の疑惑のデパートは長澤局長であり、彼がCCIの社長に
    なることの意味をご理解されていないよう。

    はあ、おっしゃる通り。雑魚で喜ぶなということですね。俣木盾夫社長のクビをとれ、と?

    なかなか期待が重いなあ。とにかくFACTA次号でがんばるから待っていてね。電通幹部の方々もクビを洗ってお待ちください。

    さて、村上ファンドのほうも盛り上がってきています。第三回のきょうはテレビメディアが驚く耳より情報つき!

  • 2006年5月 9日阪阪連合vs村上ファンド2――GS住友は獅子身中の虫

    ゲストライターの前に、編集長からひとこと。

    勝利宣言――電通が白旗

    やった! 電通がとうとうインサイダー取引があったことを認めた。広告界の「ゴリアテ」を、「ダビデ」FACTAが倒した、といったら格好よすぎるか。とにかく、汐留のあの巨艦ビルにむかって、凱歌の祝杯をあげよう。

    ことはこうだ。同社が47.6%の株式を保有するネット広告子会社cci(サイバー・コミュニケーションズ)は5月9日、cciの新井敏夫社長(53)の辞任とともに、cci社外取締役である長澤秀行電通IC(インタラクティブ・コミュニケーション)局長が後任の社長に就任すると発表したのである。

  • 2006年5月 8日阪阪連合vs村上ファンド1――国税が怖い?

    最後はちょっと天気がさえませんでしたが、いい連休でしたか。こちらは完全に連休返上。ブログこそお休みしていましたが、ひたすら仕事をしていました。われわれ新参の月刊誌業者にとって、悲しむべきことにGWはあとにシワ寄せがくる恐怖の季節。月曜からはまたも体力ぎりぎり勝負になります。

    で、夢遊病のような日記を書く羽目になりますが、幸い、今月は助っ人が登場しました。きょうから4日間、いまもっともホットなテーマである「阪神・阪急連合vs村上ファンド」を現在進行形で連載してくれます。FACTA次号では締め切りに間に合わないので、涙を飲んで新聞・週刊誌の報道合戦をながめていなければならないところですが、ありがたや、今はネットがある。同時進行にこれほど適したメディアはありますまい。

  • 2006年5月 5日ブログはしばしお休み

    外をみると、目に青葉、さんさんと光があふれて、幸福な気分になってくる。つくづく、ブログとは深夜のメディアだと思う。田中康夫長野県知事からの返信メールにも、弊社への抗議メールは知事室で勤務中にではなく、午前1時に書いたとあった。なるほど、みんな宵っぱりで、明滅するディスプレーを眺め、キーボードに指を走らせているのか。

    で、罪滅ぼしに7日まで、このブログをお休みすることにした。PCを捨てて外へ出よう。思い切り大気を吸って、健康な日差しを浴びよう。とはいえ、小生は連日出社して、次号の編集作業をしていますので、会社は開いています。

    お休みはブログだけ。4月から走りっ続けなので、すこし充電期間を必要としています。週明け8日に再開しますので、よろしく。

  • 2006年5月 4日再び戦闘モード3――官邸からの使者

    創刊号発刊日に朝日新聞で全5段広告を掲載した。すると、弊社オフィスに電話がかかってきて、こちらに直接来て購入申し込みをしたいという。実直そうな男性が現れた。しかし申込書を書く段になると、名前も住所も書きしぶる。「それじゃあ、毎月お届けできませんから」と説得して、やっと書いてもらった。

    「東京都千代田区永田町2丁目××」

    ははあ、この住所、明らかに首相官邸である。ご愛読、ありがとうございます。

    数日して弊社に手紙が届いた。編集発行人の身元調査をしたうえ、お書きいただいたようなので、そのご意思を尊重してよけいなコメントをはさまず、そっくり引用しましょう。読み手がどう考えるかは、各自の判断に任せたい。

  • 2006年5月 3日再び戦闘モード2――抗議文の後半

    きのうに続き、抗議文の後半を掲載する。なかなか弊社のみならず、私個人にとっても耳に痛い内容だが、中に書いてあるように「undisclosed」にはできないので、歯を食いしばって公開しよう。

    最初の段落はちょっと難解だが、おまえのように心臓に毛は生えていないよ、という意味なのだろう。

  • 2006年5月 2日再び戦闘モード1――懺悔の遅配

    次号の編集期間がもうきてしまった。前回まで電通とのやりとりを公開してきたが、これから先の応酬は次号に委ねるほかない。電通も含めたみなさま、お楽しみに。

    しかし、その前に編集発行人として、きっちり反省してお詫びしなければならないことがある。創刊号の遅配である。このウェブサイトでもお知らせしたが、弊社スタッフの不慣れと印刷・発送体制の手違いにより、想像以上の遅配が発生した。全容はいまだ把握できていないが、一部地域とか一部読者とかにとどまらず、発行日から1週間たっても届いていない人がいたのには唖然とした。責任者として深甚なるお詫びの意を表したい。