トヨタ「新聞社買収」の横暴

気に入らない記事を書けば即出禁。老舗業界紙を買収し、「言いなりメディア」の育成も狙う。

2020年12月号 DEEP

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11月9日の朝、突如、トヨタ自動車の豊田章男社長への「囲み取材」が開かれた。WEB会議サービスZOOMを使って記者が取材するもので、参加が許されたのは一部の主要メディアだ。「先行報道に迷惑しているので日経と毎日はこの集まりに呼んでいない。決算発表の取材にもご遠慮いただいた」。豊田氏は時折机を叩きながらこうまくしたてた。

強さを増す日経への風当たり

この囲み取材は、6日に開かれた決算発表のフォローという位置付け。肝心の決算は2021年3月期の営業利益が期初予想の5千億円から2.6倍の1兆3千億円になる見通しを示した。「コロナ危機」から中国や米国で販売が急速に回復したことが大幅上方修正の主要因。商品力の高い新車の投入や、持ち前の原価低減が好業績を支え、トヨタの底力を見せつけた。業績の急回復で、メディアも「さすがトヨタ」と持ち上げたのに豊田氏が激怒していたのには理由がある。発端は6日午前2時 ………

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