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本日は「ミッション・インポッシブル」の連載を中断します。ニューヨークの国連本部で進行中の北朝鮮非難決議案について、畏友・手嶋龍一氏とミニ対談を載せたい。いまもっともホットな話題であり、国家的にも日本の命運にかかわるテーマだからと、手嶋氏には週末なのにご無理をお願いした。
国連非難決議採択は、7月20日刊行の「FACTA」の締め切りには間に合わなかった。さりとて8月編集号では1カ月以上先になってネタが腐ってしまうので、その欠落を埋める試みである。
これはメール交換でこしらえた架空対談ではない。15日の土曜夕方、お台場から馳せ参じた手嶋氏と、オフィスで会ってさくさくっとつくり、決議採択後の16日朝に修正したのでぜひご覧あれ。手嶋氏のオフィシャルサイトともタイアップしているので、そちらも参照してください。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (1)
そろそろ、この「メイキング・オブ・ウルトラ・ダラー」もフィナーレにしよう。手嶋龍一氏のノベルとFACTA(事実)の比較考証を続けていけば、きりがなくなるからだ。最後は思い切って直近のトピックにする。
この1月26日、ブッシュ米大統領はホワイトハウスで記者会見に臨んだ。ひとりの記者から「昨年、あなたの政府は北朝鮮に対し一連の経済制裁を課しました。現在、北朝鮮はこの制裁が解除されない限り、核問題交渉のテーブルに戻らないと言っています。韓国もこの問題をめぐる議論に警告を発しています。北朝鮮を交渉に就かせるために、制裁を解除か中断、もしくはなんらかのジェスチャーを示すことを考えていますか」と聞かれて、大統領はこう答えている。
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「どうでしょう。主人公のBBC特派員は、『シネマ紀行』と題して映画の舞台を訪ねる番組づくりを口実にして、パリやモスクワへ出張する、という筋立てなんですが。パリはマルセル・カルネ監督の『北ホテル』。モスクワはどんな映画にしたらいいでしょう」
アメリカからの電話で、やぶから棒にそう聞かれたら誰だって面食らう。手嶋龍一氏のひらめきは時に飛躍するのだ。苦し紛れにニキータ・ミハルコフ監督を挙げた。だって、日本人はチェーホフが好きでしょ。「黒い瞳」「太陽に灼かれて」「シベリアの理髪師」。でも、いちばんは「機械仕掛けのピアノのための未完成の戯曲」かな。あとはどんどん通俗化していくけど……。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
昨夜(3月1日)、東京の帝国ホテル桜の間で開かれた、手嶋龍一氏の「ウルトラ・ダラー」出版記念会は盛会だった。新橋の綺麗どころも顔をそろえ、物語の舞台をあしらったドラマ仕立ての映像や篠笛演奏、チャリティ・オークションなど盛りだくさんの内容だ。私も数多くの知己にめぐりあう僥倖にあずかった。
さて、本題に戻ろう。映画俳優クリント・イーストウッドは、「夕陽のガンマン」や「ダーティ・ハリー」のタフガイより、渋みのあるジジイを演じる老境の今のほうが味がある。監督・主演を兼ねた「ミリオンダラー・ベイビー」は、アカデミー賞にふさわしい傑作だと思った。もうひとつ思いだすのは、暗殺を防げず引退した元護衛官が、新たな狙撃犯の出現で老骨にムチ打って現場復帰する「ザ・シークレット・サービス」(1993年、原題In the Line of Fire「火線に身を挺して」)である。
大統領を乗せて徐行するオープンカーを囲んで、護衛官は並行して道路を走らなければならない。はあはあ息を切らし、脂汗を流す老残の姿は、青年の体力を失った自分も身につまされる光景だった。そうしたイメージからアメリカのシークレット・サービスは要人警護の専門家集団とばかり思っていたが、違うらしい。手嶋氏の新著でもうひとつの使命があるとはじめて知った。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
手嶋龍一氏の新作ノベル「ウルトラ・ダラー」の源流探しを続行しよう。
BBCが北朝鮮製偽ドル札の欧州流入を報じた2004年6月といえば、小泉純一郎首相が固い表情で二度目の平壌訪問を実現した直後であり、第三回の6カ国協議も打開の糸口を見出せず、拉致問題も核開発も進まない北朝鮮に日本はうんざりしていた。BBCのスクープも、1990年代に北朝鮮が製造した偽ドル札「Kノート」の二番煎じ、としか見えず、日本の反応は鈍かった。
だが、この一点の「影」がどれだけ大きな積乱雲となって天を覆うか、やっと知れたのは2005年9月8日になってからだろう。米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が、ブリュッセル、マカオ(澳門)特別行政区、ワシントン駐在の3記者の共同執筆で「アジア系銀行と北朝鮮のリンクを米国が調査 中国、マカオの金融機関が不正資金調達網への関与で調査される」という記事を掲載したのである。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (1)
3月1日、畏友手嶋龍一氏のドキュメンタリー・ノベル「ウルトラ・ダラー」が刊行される。氏の長編ドキュメンタリーは「ニッポンFSXを撃て」(1991年)、「一九九一年日本の敗北」(1993年)以来だから、実に13年ぶり。彼の愛読者が長く待ちかねた作品で、しかも今回は、フィクションの要素を入れてエンタテインメント性を持たせながら、ぎりぎりまでファクツ(事実)を盛り込むという欲張りな趣向である。
実は本の構想段階から、私も取材協力を頼まれた。彼がNHKを辞めて独立することは聞いていたから、一も二もなく請け負ったが、例によって頭の回転が速すぎて話がぽんぽん飛ぶ彼一流の会話術のなかで、意向をなんとか咀嚼(そしゃく)しようと苦労したことを覚えている。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (7)
1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。
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