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阿部重夫編集長ブログ「最後から2番目の真実」

2006年04月24日

閑話休題――ニューメディアと新聞

月曜は「FACTA」創刊号に載った記事のうち、無料公開する「フリー・コンテンツ」第一弾を掲載したのでご覧ください。題して

「ソフトバンク携帯」の侮れぬ隠し玉

もちろん、ボーダフォンを実質2兆円で買収した孫さんが、11月のナンバーポータビリティー乗り切りにどんな秘策を凝らしているのかを追ったものだが、アップルの創業者にして、iPodのカリスマであるスティーブ・ジョブズと3月に東京で密会したことを本誌はスクープしている。そこから何を読み取るか……。

さて、この日曜は充電につとめた。家に届いていたThe EconomistのNew Media Surveyを熟読して、いろいろアイデアを温めた。最先端ではないが、手際よくまとめてあって、ボリュームたっぷり。辛抱して丹念に読めば、「ウェブ進化論」が一面的であることがよくわかる。

投稿者 阿部重夫 - 06:06| Permanent link | トラックバック (1)

2006年04月15日

編集期間終了

やっと「下版」の声を聞いた。ようやく創刊号が完成である。あとは刷り上るのを待つだけ。

とたんに疲れが襲ってきた。いくつか夜の約束もあったが、胸が苦しく血圧も上って頭痛もする。できあがったとたんに昏倒、ではあとが続かない。ここは養生することにした。いまは何を考えても休むに似たりで、ろくなアイデアもでてこない。休養第一である。といっても上気していて眠れないので、睡眠導入剤をつかい、泥のように眠った。

あすから、このブログを正常化しよう。

投稿者 阿部重夫 - 14:38| Permanent link | トラックバック (0)

2006年04月14日

編集期間突入10――なごみ系

バンコクに電話した。相手はもう5年ほども会ってない。そのメール・アドレスを知って、短い近況報告を送ったら、返事が来たからだ。「雑誌を立ち上げたとのこと、その情熱に頭が下がります」。これだけで目がうるうるしてくる。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)

2006年04月13日

編集期間突入9――遅咲きの桜

オフィスの前の道灌道に桜並木がある。ソメイヨシノはとうに盛りを過ぎたのに、ここの桜はきのうの春雨で目がさめたように、ようやく花開いた。

人に会いに帝国ホテルに行く。地下鉄千代田線の日比谷駅からとんとんと駆け上がると、嬌声が聞こえた。わーっと盛り上がって拍手。ヅカファンが誰かをお見送りらしい。さあっと通り過ぎた車の窓から手だけが振られていた。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)

2006年04月12日

編集期間突入8――他策

「他策」という聞き慣れない言葉がある。手嶋龍一氏のコラムの文章を校正した人から、「『策』でいいのではないか」とチェックが入った。無理もない。だが、手嶋氏があえてこの言葉をつかった事情を知る身からは、受け入れるわけにはいかなかった。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (1)

2006年04月11日

編集期間突入7――最後の胸突き八丁

いよいよ大詰めに入ってきた。目次を固め、いちばん人騒がせになりそうな原稿は、弁護士の方に来てもらって、訴訟リスクをチェックしていただいた。新聞広告などのデザインに着手し、どうにかトンネルの出口が見えてきたような気がする。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)

2006年04月10日

編集期間突入6――早々スクープ!国際協力局長人事

4月20日に創刊する雑誌「FACTA」が、大手新聞やテレビなど既存メディアを出し抜いてスクープを打てるという力を証明しよう。注目の霞が関人事である。

私も記者クラブ詰めの記者をやったことがあるから、よくわかる。どれほど地味でも、人事はクラブ記者の生命線なのだ。たとえベタ記事であっても、彼らはそれを抜かれないためにいる。どこの馬の骨とも知れない雑誌に、その大事な人事をスクープなどされたら、目もあてられない。その屈辱は察するにあまりある。

しかも月刊誌は月に1回しか締め切りがないから、スクープなぞ至難のわざ……と思うのが甘い。いまや朝夕刊しかない新聞より、ネットのほうが24時間いつでも打てるから有利なのだ。そのためにこういうブログを始めたのだ。で、雑誌掲載に先立ち、このサイトで「ちょい見せ」します。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)

2006年04月09日

編集期間突入5――夢遊病

もうろうとして夢遊病のような日々。起きているんだか、寝ているんだか、よく分からない。これが創刊ってもんなのか、好きでやっているから文句は言えないが、凡ミスを警戒しなければいけない。

現にきのうは電車で二度も乗り過ごした。ぼーっとして離魂症にかかったみたいだから、自分がいまどこにいるのか分からない。だから、このブログも一回書いて、保存せずに消してしまった。これも乗り過ごしと同じである。

投稿者 阿部重夫 - 12:16| Permanent link | トラックバック (0)

2006年04月08日

編集期間突入4――朝帰り

午前7時半に朝帰りした。一本原稿が届かず、未明まで待ったからだが、さすがにげっそり無精ひげ。久しぶりだけど、こりゃ命を縮めますなあ。

投稿者 阿部重夫 - 06:47| Permanent link | トラックバック (0)

2006年04月06日

編集期間突入3――女刺客が消える?

わっさかわっさか出稿しているうちに、私の弱点である腰が痛くなってきた。これはいかん、と銀座8丁目に出かけて、侃々諤々の議論をした。この忙しいのに、ではない。忙しいからこそ、息抜きでなく、別の空気が吸いたいのだ。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)

2006年04月04日

編集期間突入2――クラッシュ

きょうからこのサイトのフロント・ページが衣替えした。荒木経惟氏の写真を使わせてもらった。じかにこのブログ・ページへ来たかたは一目見てほしい。

さて、P・K・ディックの幻の翻訳本を進呈しよう、とこのブログで書いたら、たった1日で注文がどっときた。申し訳ないが、じきに締め切りにせざるをえないかもしれない。販促の一助とはいえ、ひたすら感謝申し上げるほかない。

投稿者 阿部重夫 - 06:02| Permanent link | トラックバック (2)

2006年04月03日

編集期間突入1――幻のディック本を放出

そろそろ、この「ほぼ毎日」ブログが綱渡りになってきた。この土日は休み返上で、創刊準備のため出社である。社員も同じく朝から深夜まで勤務となった。まだ何かやり残しているのでは、と不安ばかりがのしかかってきて、とてもハイエクどころではない。書きたいことはヤマとあるが、ここらで現在進行形となろう。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)

2006年03月24日

問題少女

しだいに創刊号編集の重圧が高まってきて、ブログを書く時間をつくるのが困難になってきた。自分でもしだいに目がつりあがってくるのが分かる。しばらく長文は書けない。掲載はスタッカートになるので悪しからず。

桜の開花宣言が出た1日後(3月22日)の東京の夜は雨もよいだった。新宿三丁目で待ち合わせがあり、地下鉄の駅を出たら、もう春の雨に肩が濡れた。飲み屋の二階のバーを指定されたが、まだ看板の明かりが灯っていない。連れの記者がいたから、目と鼻の先の焼肉屋で軽くレモンサワーをあおり、焼肉をつつきながら、店があくのを待つことにした。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (1)

2006年02月19日

閉所恐怖の体験

月刊「FACTA-ファクタ」創刊まであと2カ月。見本誌が刷り上ったので、週明けから希望者のほか関係各位にお届けします。これと同時に、正式に葉書、電話、FAX、インターネットによるご購読予約の申し込みを開始します。

見本誌は単なるパンフレットでなく、「本番なみ」に記事を掲載したもので、手ぶらで「新雑誌」の夢を語るだけだったこれまでに比べれば、リアリティを持たせることができたと思います。近く処女作のドキュメンタリー・ノベルを出版する友人のジャーナリスト、手嶋龍一氏(前NHKワシントン支局長)とのインタビューも載せています。

投稿者 阿部重夫 - 10:46| Permanent link | トラックバック (2)

2005年12月10日

ソニーを包む「奇妙な沈黙」

新雑誌「FACTA」で何をめざすのか。一例をあげよう。「2ちゃんねる」などネット掲示板ではソニーが袋叩きにあっている。携帯オーディオ市場で6割のシェアを奪ったアップルの「iPod」に対抗し、かつての王者ウォークマンが巻き返しの決め手として11月19日に発売したばかりの「Aシリーズ」に対する怨嗟の嵐が、ネットで吹き荒れた。

不思議なことに新聞・雑誌はそれをほとんど報じない。広告主ソニーに気兼ねしているのかと疑われてもしかたがない。この奇妙な沈黙はまた、ソニー自身が演出しているのだろうか。苛立ってネットに殺到するクレームはほとんど一方的に「ソニー憎し」で、返品をあおるばかりだ。同情的な声があっても「おまえはGK(ゲートキーパーの略語、「仮面をかぶった回し者」の意味)か」と一刀両断である。

ブログは怖い。ネットの“蛮人”たちは落ち目のブランドと見るや、ここぞとばかりに痛めつける。だが、なぜソニーに直あたりしないのだろう。「臭いものにフタ」式なら日光消毒になるし、意識的または無意識の世論操作装置と化している既存ジャーナリズムを破って風穴をあけられる。落書きみたいなソニーの悪口を掲示板に書きこむだけではあまりに悲しい。対象からのフィードバックを欠いたネットは、対人恐怖症の裏返しである。

それなら、と思った。幸い、人に会って喜怒哀楽を引き出すのは苦にならない。どんなジャーナリズムも、取材と回答の往復運動から生まれる。それをネットで見せればいい。ソニーの「沈黙」を俎上にのせよう。だが、ウォークマンAシリーズやコピー制限機能付き音楽CDという、ソニーにとって致命傷と思える問題が続いたせいで他意はない。

投稿者 阿部重夫 - 00:00| Permanent link | トラックバック (15)

発行人 阿部重夫

編集長 阿部重夫

1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。

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