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阿部重夫編集長ブログ「最後から2番目の真実」

2007年06月24日

対談:萩原雅之ネットレイティングス社長(下)デジタル時代に割を食った世代

阿部  社会的に帰結することで、もうひとつ心配なのが階層の固定化です。何だかんだと言っても、ホワイトカラーに就くにはエクセルやパワーポイントが使えるかどうかなど、PCスキルは最低限の職能です。アルバイトをするにしても、PCを使えるかどうかで時給は全然違ってきます。

思春期を迎えてコミュニケーション欲求が高まると、韓国などの携帯からのネット利用が活発でない国では、PCで一生懸命やるわけです。ところが、日本ではかなりの程度が携帯で済んでしまうのでPCまでいかない。じゃあ、いつPCスキルを身につけるのかというと、日本の大学進学率は5割位しかありませんから、高校を卒業してそのまま職に就いた場合、学ぶ機会はほどんどありません。そのうえ、最近ではブルーカラーでもPCを使うことを求められ始めていますから、そこでも新たな格差が生まれる可能性がある。

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2007年06月23日

対談:萩原雅之ネットレイティングス社長(中)携帯文化が社会に及ぼす影響

阿部 たとえば、ある携帯専用のストリーミング動画サイトのユーザ属性を見ると、100万人以上いるユーザのうち、6~7割がPCを所有していないという結果が出ています。ストリーミング動画を見るサイトですから、事実上、ユーザは全員がパケット定額制です。FOMAのパケット定額制になると4000円を超えるため、これは一般的な携帯ユーザのネット支出の倍近くになります。要するに、パケット代の支出が高いユーザーは、結果的にPC所有率が低いという傾向を暗示しているように見えます。こうした相関関係については、まだあまり明確な統計は存在していませんが、最近ではこうした、傍証となるデータが少しづつ出始めているようです。

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2007年06月22日

対談:萩原雅之ネットレイティングス社長(上)20代はPCを使わない?

今回は2007年3月号に掲載した「パソコン見放す20代『下流』携帯族」の続編として、記事中で引用した「衝撃的」なデータの調査元であるネットレイディングスの萩原雅之社長との対談を掲載します。

この記事で論じたPCユーザーと携帯ユーザーの「デバイド」問題は、ネットで非常に大きな議論を巻き起こしました。最近、入社してくる新人にその傾向が強いという感想もあれば、PC音痴より携帯音痴のほうがヤバイという意見もあり、ブロゴスフィアでの議論も尽きない。

高機能な携帯電話が優れたプロダクトであることは承知だが、従来のPCユーザーと携帯しか使わないユーザーの間に断層は生じていまいか。携帯の制限された世界では、本来のインターネットが持つ知から知へ繋がるハイパーリンクの恩恵をユーザーは享受しきれていないのではないか。そこに「格差社会」が見え隠れしていないか――。

ネット視聴率調査の第一人者として知られる萩原氏はこの問題をどう見ているのか。率直に語り合った。

投稿者 阿部重夫 - 12:30| Permanent link | トラックバック (5)

2007年03月02日

下流か否か――携帯厨とPC厨

先日ご紹介したFACTA最新号の「パソコン見放す20代『下流』携帯族」の記事。筆者から「あちこちで引用されています」との報告があった。もちろん、否定的なものもあるが、やはり論議を呼ぶのだなと思いました。彼が寄せたのはこんな感想だった。

まず、はてなブックマークでは、「統計のミスリード」など否定的反応が目立ちましたが、2ちゃんねるでは、この記事で、新たなケンカのタネが出てきますね。

はてなブックマークの傾向を以前から見ていたのですが、明らかに理系・技術系のユーザーに偏重しており、実を言うと生粋の携帯ユーザーと接したことがある人自体が少ない、携帯ユーザーの実態を知らない、という印象があります。

それに比べると、2ちゃんねるでは最近、「携帯厨」「PC厨」という言葉で、携帯ユーザーとPCユーザーの対立が顕著になりつつあるようです。以前「2ちゃんねるのPVはすでに3割が携帯電話経由」と聞いていましたが、2ちゃんねるなどでは、すでに、携帯電話ユーザーの情報リテラシー、ネットリテラシーがPCに比べて非常に低いことが問題になっていました。

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2007年02月28日

花粉で涙ウルウル

知人から「生きてますか?(^_^)v」というメールが届いた。仕事にかまけてブログに手が回らないと、病床に臥せっているかのように思われるのが、ブロガーのつらいところだ。

健康には支障がないからご安心を。とはいえ、恒例の花粉症で目がかゆく、鼻スプレーと点眼薬を持ち歩いているくらいです。映画で泣けなくても、涙はウルウル状態なのだ。

ただ、2月は28日しかないから、取材期間が短く、少々焦っている次第。通常の月より2日ないし3日短いのは、弊誌のような雑誌にとって致命的なのだ。

がんばりましょう!

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2006年10月30日

番号ポータビリティー5――端末インセンティブの終焉

ソフトバンクモバイルの「サプライズ」で幕開けした番号ポータビリティーだったが、しだいに時間がたってみると、アバタとエクボの両方が見えてくる。ドコモの中村維夫社長は、ソフトバンクの唱える「通話ゼロ円」宣伝を批判していた。

キャメロン・ディアスのCF起用といい、話題づくりだけは上手だったけど、システムダウンなど負の話題(これについては雑誌FACTA次号で検証するしかない)も提供した。孫正義社長、相変わらずの「お騒がせ」男である。さて、開始1週間をどう評価するか。最終回はソフトバンクモバイルの松本徹三氏のインタビューを共にした携帯ジャーナリスト、三田隆治氏にコメントしてもらおう。

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2006年10月27日

番号ポータビリティー4――WiMaxの可能性

きょう公開のフリーコンテンツは、「リクルートで内紛、R25編集長が独立か」。先日、ある全国紙の社長に会ったら、英国のフリーマガジンが有料のタブロイド紙(大衆紙)を食っている話題になった。実物を見せてもらったが、確かに芸能ニュースがにぎやかに躍っていて、セクシーなカラー写真満載。これでは有料紙が負けるのも道理と思った。それに比べれば、R25は上品。二匹目のドジョウ紙も続々出たので、リクルートはR25式モバイル(出来がいい)などで猛烈に多角化、無料紙編集部に負荷がかかっているという実情は理解できる。FACTAとは対極の雑誌だが、考えさせられる。

さて、きょうもソフトバンクモバイル副社長、松本徹三氏のインタビューの続き。今回はインテルが後押しする固定無線通信の標準規格WiMax(Worldwide Interoperability for Microwave Accessの略称、別名はIEEE 802.16a)が将来、携帯第三世代(3G)のCDMAなどに置き換わる可能性があるかどうか、に焦点を絞った。

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2006年10月26日

番号ポータビリティー3――ヤフーとのシナジー効果

きょうのフリーコンテンツは、「デジタルラジオでこけたFM東京」。ラジオの革命といわれた新星が突然挫折した謎に迫ります。

さて、ソフトバンクモバイル副社長、松本徹三氏のインタビューの続き。23日の発表からわずか3日後、きょう26日から新料金制度スタート。現場はてんやわんやだろう。これも孫流で、オーナー社長がえいやで決めて、直ちに実施なのだろう。ふつうの大組織会社では考えられないことだ。

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2006年10月25日

番号ポータビリティー2――二強対一弱

本日から最新号(10月20日号)の記事のなかから、このサイトで無料公開する「フリーコンテンツ」が始まります。第一回はこの「番号ポータビリティー」インタビューにも関連する「KDDI幹部の突然の退任」と、先日の参院補選で安倍政権に2勝された民主党の最大のミステリー「小沢一郎の本当の病状」です。

さて、ソフトバンクモバイル副社長の松本徹三氏のインタビューの続き。ソフトバンクは番号ポータビリティ(MNP)スタート前日の10月23日、新料金制度を発表して業界に「サプライズ」をもたらしました。先月28日の発表では「サプライズのないサプライズ」だったのが、今回は一転して自社の携帯同士の通話とメールが原則定額(1月 15日までに加入すれば7割引きの月2880円)になるというもの。MNPで劣勢を伝えられるソフトバンクモバイルが、これで巻き返せるかどうかは、松本氏インタビューを一緒に行った携帯ジャーナリストの三田氏が、連載の最後にコメントしてくれるでしょう。

ひとまず、この「サプライズ」の裏にどんな戦略が隠れているのか、インタビューの言葉に耳を澄ましてみましょう。

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2006年10月24日

番号ポータビリティー1――ソフトバンクモバイル

きょうから携帯電話の番号継続制(MNP、ナンバーポータビリティー)が始まる。メディア論や映像論はしばし先延ばしして、もっとアクチュアルな話題に戻ろう。

MNPは我が家に甚大な影響を及ぼしている。長女が携帯電話会社の下請け会社でSE(システムエンジニア)をつとめているからだ。ここ数カ月は徹夜の連続、この日曜も午前11時帰り、午後7時出社という殺人的日程だ。

たまたま、我が家に厚生労働省のOBがご夫婦でお見えだった。ジュネーブのILO(いやWTO?)赴任時代からお付き合いをいただいているが、わが娘の繁忙がひとしきり話題になった。

「ね、これって労働基準法違反じゃないの?」

さて、KDDIさん、どう答えますか。

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* 編集長 阿部重夫 *

編集長 阿部重夫

1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。

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