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前号に続き最新号でも、「広告の巨人」電通の知られざるスキャンダルを報じた。前号はスイスのFIFA裏金編だったが、今度は中国不正経理編である。6月27日の株主総会がどうなるか、ぜひとも知りたいのだが、株主以外には非公開、つまり取材は不可ということらしい。
残念だなあ。弊誌報道にかかわる株主からの質問にどう答えるかという興味だけでなく、上場当初は30万円台をつけ、06年には40万円の大台乗せを実現した株価が、今はピークの半分の22万円台。下手をすれば初値の18万円に顔合わせしかねないだけに、この株価低迷を経営陣がどう説明するのか、ぜひとも知りたいところなのだが……。ちなみに私は株主ではないから、株主として出席はできない。
投稿者 阿部重夫 - 09:00| Permanent link | トラックバック (0)
さて、きょうのFACTA無料公開記事は、竹島一彦公正取引委員会委員長のインタビュー。わが古巣、新聞業界の「特殊指定」問題に挑んだばかりか、電通の問題にも切り込んだだけに、その本音が聞きたかった。
ところで、電通のウェブサイトのリンク原則拒否が少し前からネットで話題になっていた。電通をからかう論戦をのぞいてみたが、これはかなり笑える話だ。
発端は、電通のサイトに載せてある居丈高のサイトポリシーにある。
投稿者 阿部重夫 - 06:13| Permanent link | トラックバック (3)
日本に留学していた中国のジャーナリスト王建鋼氏(月刊誌「経済」主筆)に、「中国新聞週刊」6月5日号の「グローバルダイジェスト」(名刊要覧)欄で本誌を紹介していただいた。
本誌が亀鑑とする英国のThe Economist、アメリカのTIMEとNewsweek、そしてドイツのDie Spiegel誌と並んでいる。まだよちよち歩きの本誌としては、名だたる雑誌と肩を並べるのは面はゆいが、ま、心意気はこんなところにあります。大志をくんでくれた王さんに感謝します。
さて、編集もピーク。どれだけ他誌および新聞にリードを保てるか、厳しいところです。
電通疑惑報道<下>の続きとして、再度チャレンジした広報室長とのQ&Aをご覧ください。<上>で恐れをなしたのか、官僚並みに前例踏襲答弁ばかり。この不誠実、この会社の体質でしょうか。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
携帯コンテンツ配信のインデックス社との取材のやりとりの後半をお届けしよう。
前半ではちょっと辛辣なことを書いたが、悪意はないので念のため。こちらも礼を尽くして問いを発しているので、丁重な返答にはお礼を申し上げるほかないが、問題はやはり中身である。取材する側がある程度予習していて内部情報を持っているときは心してかかられたほうがいい。昨日今日のヒヨっこ記者でないことを把握せず、勝手に美辞麗句をならべているととんだ恥をかきますよという警告である。
投稿者 阿部重夫 - 06:18| Permanent link | トラックバック (0)
電通疑惑を解明するため、インデックスに送った質問状を今度は掲載しよう。
インデックスは着メロなど携帯電話用のコンテンツ配信で急成長した会社(ジャスダック上場)で、売上高は1000億に達し、電通とも資本・業務両面で提携している。ただ、4月19日に発表した業績の下方修正で株価が急落、その後も低迷が続いている。電通のインサイダー取引疑惑が一連のモバイル戦略のなかで生まれてきたことを考えると、同社との関係もその一端に位置づけられると考え、全体像を把握するために取材を申し入れた。
ただし「電通インサイダー疑惑に御社が関係ないことは承知しておりますが、その背景説明の部分で御社との関係に振れますので、よろしく(回答を)ご検討ください」と断り書きを添えたため、中身の是非は別としてかなり長い返答をいただいた。長文になるので、今度はQ&A形式で記載する。
投稿者 阿部重夫 - 06:47| Permanent link | トラックバック (0)
先の質問状に対して、ガーラの管理本部長、藤田公司氏から5月1日にファクスで回答があった。
もちろん、こちらの疑念に正面から答える内容ではなかった。出来高から見ても、ガーラ株の不自然な上昇はわずか3人の社員の取引で惹起されたとは考えられない。他の社員または外部、そして提携先の電通にも疑惑が及ぶはずなのに、社内調査は単独で実施していて、電通と共同で行わなかった理由も明示されていない。3人に課徴金が課せられたことで、事件の全容が明らかにされないまま幕引きしたことの不条理について、一言も説明がないのは解せない。とにかくガーラの回答が、すでにウェブサイトで公表したものを繰り返すだけの内容だったことは、以下の通りである。
投稿者 阿部重夫 - 06:42| Permanent link | トラックバック (0)
では、FACTA第2号で続報を載せた「電通疑惑」<下>の取材経過を、前月に続いて公表しよう。
<上>で取り上げたネットプライス、オプト、シーエーモバイルとの業務・資本提携にからむ株価の不自然な動きのいわば「原型」とも見える、ネットコミュニティ企業ガーラのインサイダー取引(社員3人が課徴金を支払った)の件につき、電通との関連を問い質す質問状である。4月26日に送っている。
質問状では菊川社長(当時)とのインタビューを求めたが、広報はファクスで返答したにとどまった。文中にあるように編集長は面識があるのだが、ガーラ経営陣はインタビューに臨む勇気はなかったようである。こういう逃げ腰で公開企業の資格があるのか、と問いかけたい。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
口裏をあわせているとしか思えないサイバーエージェントとシーエー・モバイルの回答にいつまでもかかずらってはいられない。オプトも基本的には「インサイダー取引の認識はない」との回答だった。FACTA本誌にあるように、ネットプライスの佐藤輝英社長だけが、インタビューにこたえた。
さて、いよいよ本丸の電通の回答である。質問は広報室、小林光二氏に宛てたのだが、担当が途中で代わって(逃げた?)、ベテランらしいコーポレート・コミュニケーション局次長兼広報室長、佐藤和信氏となった。i記者が会ったが、こういうトラブル案件向けなのか、ぺらぺらといくらしゃべっても何の実もない話しかできない人だった。白く塗りたる墓。聖書にそういう言葉があったのを覚えていますか。
投稿者 阿部重夫 - 12:30| Permanent link | トラックバック (0)
ブログは1日休ませていただいた。26日夕は、渋谷の「玉久」で久しぶりに翻訳家の柳瀬尚紀氏、河出書房の編集者、小池三子男氏と会って久闊を叙した。柳瀬氏はジェームズ・ジョイスの「フィネガンズ・ウエイク」を翻訳しており、その縁もあってロンドンでご一緒したり、東京で酒を飲んだりしてきた。
そのあと、水道橋の「あき寿司」へ。さすがに疲れが出て眠くなった。帰りの電車は乗り過ごしてばかり、ずいぶん放浪して家にたどりついた記憶がある。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
本日、このサイトで無料公開されるフリー・コンテンツは、このところ精彩がない竹中平蔵総務相についての政治記事です。通信・放送をめぐる竹中総務相の私的懇談会(通称・竹中懇)の報告が、IT業界の注目を集めているだけに、こういう政治サイドからの分析も必要なのですが、セミプロ向けのITサイトでは逆立ちしても読めない情報でもあります。FACTAのカバーする幅を示すために公開しましょう。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
昨晩は同業の編集者諸兄、さらに企業広報の方々に神田錦町で励ましの会を設けていただいた。宮嶋副編集長ともども激励にお礼申し上げます。いささか飲み過ごしたので、このくだりは朝書き足している。
本日も新たに一本、創刊号から記事を無料公開(フリーコンテンツ)して、このサイトに載せました。題して
フジテレビから問題のライブドア株を個人で購入した宇野康秀社長のバックグラウンドを調べた記事です。評判のGyaOが800万人も契約者がいながらアクセスログを公開しないのはなぜか、光ファイバー事業を売ろうとしていた事実などが書いてありますので、ご精読ください。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (1)
電通に取材要請の質問状を送った3月24日、ほぼ同内容の質問状を他の関係者にも送った。細部に異同はあるが、前回掲載した電通に送ったものと重複する部分が多いので、ここでは割愛する。送った相手先と表題だけを列挙しよう。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
「顔のない企業」と前回書いた。汐留であの本社ビルを振り仰ぐたびに、とりとめのない気持ちになるのは私だけではないだろう。むしろ社員自身がそうではないのか。
ロビーはたいていしんとしていた。僕はいつもそんな沈黙の空間に浮かぶ光の粒子を見つめながら、自分の心を見定めようと努力してみた。誰もが誰かに何かを求めていた。それは確かだった。しかしその先のことは僕にはわからなかった。僕が手をのばしたそのほんの少し先に、漠然とした空気の壁があった。(村上春樹「蛍」)
まだ彼が干涸びる前の、ほとんど20年前の文章だが、そういう空漠たるものが汐留のあの宗廟のような建物にはある。その壁に声をかけてみよう。どういう答えが返ってくるのか。木霊のようにうつろな響きなのだろうか。i記者を通じて質問状を送ったのはこの3月24日だった。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
4月20日創刊の新雑誌「FACTA」は、「電通インサイダー疑惑」のスクープ記事を掲載している(「創刊号の読みどころ」を参照)。その書き出しはこうである。
闘病中の直木賞作家、藤原伊織は「広告代理店のガリバー」電通の社員だった。その電通をモデルに、昨年書いたミステリー『シリウスの道』にはこんな文章がある。
「この国の広告業界を特徴づける一業多社制は、彼らに話すまでもない。ある代理店がA電機をクライアントに持つなら、その代理店はけっして同業種B電機の広告作業を請け負うことはない。こういった一業一社制が、欧米ではビジネス上の常識だ。競争企業への情報漏洩リスクを恐れるからである。だが日本の広告代理店には、この国固有の歴史的な特殊事情がある。だからこそ、(中略)IDカードがなければ他の営業局に出入りできないし、PCではアクセス可能な範囲限定といった各種のファイアウォールが設けられている。競争する企業間の情報流通を内部で遮断するこの壁の存在は、日本の広告代理店の生命線といってもいい」
電通に問う。あなたがたはその生命線を守っているのか、と。
ファイアウォールとは企業内に設ける比喩的な「防火壁」のことで、ある顧客の新商品などの重要情報が、別の顧客を扱う部門に流れると、そこからライバル企業に情報漏洩が生じる可能性があるため、相互に情報が流れないよう社員同士を遮断して顧客を守ることだ。金融機関でいえば、社債発行部門とディーリング部門でこういう「壁」が必要になる。広告代理店も1業1社制ならそうした心配はないが、1業多社制ならファイアウォールが前提でなければ、顧客は信用できない。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
一部地域ではすでに「FACTA」創刊号が届いたと思います。まだ届かない読者のために、正式の発刊日20日朝をもってこのサイトを一新する予定です。サーバーも切り替えるので、その作業中の20日午前零時から5時までサイトは「工事中」になりますが、悪しからず。トラックバックなどのリンクは新サイトに継承されます。
新サイト開始とともに、このブログではひとつの実験を始めたい。いずれパスワードによるID認証で有料読者にテキストの全文ダウンロードをサービスしたいと考えていますが、創刊時はまだ間に合いません。当初はありきたりですが目次と一部「フリー・コンテンツ」(無料公開記事)を参照できるようにするにとどめます。
とりあえず実験したいのは、このブログとFACTA誌面掲載の記事とのコラボレーションである。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (2)
本日から、刷り上がった「FACTA」創刊号の郵送作業が始まる。早い地域では発刊日より1日早い19日中に届くところもあるだろう。
さて、SF作家P・K・ディックの失敗作(といっていいだろう)Lies, Inc.(「嘘」株式会社)に出てくる「読心の本」の話をつづけよう。このタイトルが、創刊号の売り物記事にちょっと関わってくるので、すこしこだわってみたいのだ。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
ディックから話を書き起こしたついでに、もうひとつ別の作品を取り上げよう。そこにでてくるSF流のガジェット(小道具)が気に入っているからだ。読心術を持った本というアイデアで、これはなかなか奥が深く、使えるのではないかと思う。
私が英語のペーパーバックで読んだとき、この作品はThe Unteleported Manというタイトルだった。ところどころ原稿が抜けている不完全稿で、サンリオ文庫では「テレポートされざる者」(1985年、鈴木聡訳)として翻訳された。のちに脱落部分が発見されたらしく、それを補ってLIES, Inc.という新タイトルで新調され、それを訳した創元SF文庫版も「ライズ民間警察機構」(1998年、森下弓子訳)というタイトルとなった。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
先日、私がおよそ20年前に翻訳したSF作家P・H・ディックの2作品「あなたを合成します」と「ブラッドマネー博士」を放出しますと書いたが、そのなかでちょっと事実誤認があったので訂正します。1987年にサンリオ文庫から出版した「ブラッドマネー博士」は、「文中にサリドマイド薬害を連想させる設定が出てくるため、新しい訳本はまず出ないだろうと思われる」と書いたが、昨年1月21日に創元SF文庫から「ドクター・ブラッドマネー――博士の血の贖い」(佐藤龍雄訳)として刊行されていました。ご指摘をいただいたので、新訳が出ていることを明記します。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。
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