阿部重夫発行人ブログ「最後から2番目の真実」
嵐の公開質問状シリーズ2 ネクシィーズとトーマツ
2012年04月18日
SBIに出した第4質問状と同じく、SBIアラプロモ(SBIファーマに社名変更)の怪しい「益出し」――特別利益計上の根拠について、株式の一部売却先であるネクシィーズと監査法人のトーマツに問いただしたものです。
まずはネクシィーズの近藤太香巳年社長あてに。
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(株)ネクシィーズ
代表取締役社長
近藤太香巳年様
SBIグループとの取引について
ファクタ出版株式会社
月刊FACTA発行人 阿部重夫
拝啓
時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。ご承知かと存じますが、弊誌はSBIホールディングス(“以下SBI”)についての記事を2012年1月号、4月号で掲載しております。同社は本誌に対して名誉棄損の損害賠償請求を東京地方裁判所に提訴しておりますが、本誌はさらなる記事を準備中であり、先日発表された御社とSBIホールディングスの取引についてお尋ねさせていただければ幸甚と存じます。質問は以下の通りです。
1)3月30日、SBIは、関連会社のSBIアラプロモ(株)(以下アラプロモ)を「複数の事業会社等」に5.83%売却し、約42億円の特別利益を2012年3月期に計上すると発表いたしました。この今回取得した「複数の事業会社等」の中に御社ネクシィーズは含まれているのでしょうか?
2)御社の2011年9月期有価証券報告書の中には、御社が投資有価証券としてアラプロモを194株、帳簿価格199,542千円で保有していると記載されています。2010年9月期には保有されていませんでしたので、2010年10月~2011年9月の間に取得されたと思いますが、取得されたのはいつですか?
3)御社有の価証券報告書上のアラプロモ株の簿価は一株102.8万円となります。アラプロモはSBIの決算説明会資料によれば、2011年3月通期で営業損失11億円、2012年3月3Q累計で8億円の営業損失です。アラプロモの直近増資は2009年12月から2010年11月までの期間に行われた一株5万円であります(SBIライフサイエンス・テクノロジー投資事業有限責任組合の有価証券報告書より)。なぜ直近の増資時価格の20倍という高い評価で赤字会社の株式を購入されたのですか。御社の払った値段でのアラプロモの企業価値評価は700億円以上になりますが、そう評価した理由をお教えください。
4)御社の2011年9月期有価証券報告書の中には、「その他の投資有価証券」としてSBIイノベーションファンド2号投資事業有限責任組合900口を900,000千円、SBIブロードバンドファンド1号投資事業有限責任組合5口を335,043千円、SBIビービ-モバイル投資事業有限責任組合2口を157,571千円、SBI・NEOテクノロジーA投資事業有限責任組合2口を128,996千円、保有されています。これらの組合への投資も2010年9月期には記載がありませんので、2010年10月~2011年9月の間に取得されたと思います。これら4つのファンドのうち、SBIイノベーションファンド2号投資事業有限責任組合とSBIブロードバンドファンド1号投資事業有限責任組合は運用期間が終了しているはずです。SBIイノベーションファンド2号投資事業有限責任組合は出資者の当初出資額の100万円/口で評価されています。これらのファンドは誰からどういう事情で取得したのですか。
以上でございます。近藤社長が尊敬する北尾氏にもこの件で質問状を出しています。
御社も上場会社として株主に説明責任がありますので、お忙しいところ恐縮ですが、4月11日までに文書または電話か口頭でご回答いただきますようお願い申し上げます。敬具
4月6日
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つづいてトーマツあてに。
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有限責任監査法人トーマツ
広報担当者 御中
SBIについての再質問状
ファクタ出版株式会社
月刊FACTA発行人 阿部重夫
拝啓
時下、ますますご清祥のこととお慶び申しあげます。3月に弊誌が発した質問状に対し、個別の案件については答えられないというノーコメントをいただき、まことに残念でした。しかしSBIが3月末に次の不透明取引を発表しましたので、重ねてお尋ねいたします。
3月30日に発表されたSBIアラプロモ(以下アラプロモ)の一部持分5.83%を「第三者である複数の事業会社等に譲渡する契約を締結した」というくだりと、「本件譲渡に伴う売却益約42億円を、2012年3月期決算における特別利益として計上する見込みです」という一文についてお尋ねいたします。アラプロモは、SBIグループとコスモ石油(株)などが主要株主でアミノレブリン酸(ALA)を利用した医薬品、化粧品、健康食品の研究開発を行っている企業という触れ込みですが、5.83%で42億円の売却益が発生するということは、企業価値は少なくとも720億円はあるということになります。営業損失8億円(2012年3月期3Q累計:SBI説明会資料)のアラプロモの評価としては大変不自然です。お尋ねしたいことの骨子は以下のとおりです。
1) アラプロモの今回の譲渡先の 「第三者である複数の事業会社等」とは具体的にどのような会社、ファンド、個人か、監査法人トーマツは承知していますか。
2)売却益42億円をもたらした譲渡価格はいくらで、第三者の評価は受けていますか。監査法人トーマツは認識していますか。
3) ベリトランス譲渡の発表のように、買い手の「第三者である複数の事業会社等」の財務内容と、それらの主体がSBIホールディングスとの間の資本関係、人的関係、取引関係、関連当事者への該当状況、さらに譲渡の決済受渡し日についての情報を取引所は当然要求すると思いますが、なぜこれらの情報が開示されていないのですか?
4) 2011年9月期の(株)ネクシィーズの有価証券報告書の中で、投資有価証券として199,542千円のSBIアラプロモ(株)が194株計上されています。これは一株102万円強の評価となるもので、これがこの3月の譲渡のベースとなる価格となっているのだろうと思料します。企業価値にして720億円以上です。トーマツはこの評価を肯定したのですか。
今度も「個別案件」を理由にノーコメントとの返答にならないよう期待します。お忙しいでしょうが、締切の都合もございますので、4月11日(水)までに文書または電話か口頭でご返答いただけたら幸いです。SBIの北尾氏、(株)ネクシィーズの近藤社長にも、この件についての質問状をお送りいたしております。 敬具
4月6日
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これに対し、ネクシィーズは回答なし。こちらから電話で確認したところ、「すでに開示した情報以外にはありません」と返答した。オリンパスとそっくり。あとがどうなるかはご承知だと思いますがね。
トーマツはファクスで以下のような回答が4月9日に届いた。
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ファクタ出版編集部
再質問状について
有限責任監査法人トーマツ
広報室 新井香織
平素よりお世話になっております。
有限責任監査法人トーマツ 広報室の新井と申します。
FAXでお送りいただいた再質問状について、ご回答差し上げます。
個別クライアントに関しては守秘義務があり、お答えできません。
なお、守秘義務は公認会計士法第27条に定められたもので、本件に限らず、個別具体的な会計処理やクライアントに関する質問に対する回答は控えています。
以上、よろしくお願い申し上げます。
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やっぱり、事実上の回答拒否ですね。いつもの台詞ですか、それくらいは覚悟の上です。
しかし、なぜ執拗に質問を続けるかというと、あなたがたが守秘義務をいつも逃げ口上に使っているからです。監査料のためにお目こぼしばかりしていることへの牽制球です。
SBIの12年3月期決算、よほど心してかからないと、第三者委員会を設けなきゃならなくなりますよ。そうならないよう、せいぜい目を凝らすんですな。いまや衆人環視で、言い逃れはできないのですから。
投稿者 阿部重夫 - 09:00| Permanent link | トラックバック (0)

