阿部重夫発行人ブログ「最後から2番目の真実」
オリンパス第三者委員会はいらない
2011年11月02日 [leaks]
しばらくブログを休んでいたら、もう追加情報はないのですかという問い合わせを頂いた。FACTAが鳴りをひそめる時、これは潜航取材をしている時なので、オリンパスへの取材の手を緩めていたわけではありません。先日の弊誌コラムでも引用しましたが、あいだみつをが言ったとおりなのです。
よくまわっているほどコマはしずかなんだな。
さて、11月1日にオリンパスはまたリリースを出しました。もしかしたら、11月8日の中間決算発表の延期かと思いましたら、今回の件を調査する第三者委員会を発足したという発表でした。
元最高裁判事で東京高検検事長だった甲斐中辰夫弁護士を委員長とし、ほかに弁護士4人と公認会計士1人を委員とするメンバーの顔触れです。社外取締役の林純一氏あたりが画策したのでしょうか。東大など法学部出のヤメ検、ヤメ判事ばかりで、とても金融の複雑なスキームを解明できるとは思えない。この事件の本質に迫れるのか大いに疑問です。
東京高検検事長あがりといえば、村山弘義弁護士が思い浮かびます。野球賭博事件で日本相撲協会の理事長代行を務めていますが、東証マザーズの上場第一号で暴力団まみれになったリキッドオーディオの監査役に就任して赤っ恥をかいた過去がある。当時、本人に取材したら「若い者を育ててやらねば」とかばおうとしていましたが、上場で投資家のカネをかすめとる金融詐欺の本質がまるっきりわかっていませんでした。その後、山口組関係者に地上げを頼んで「反社」企業とされたスルガ・コーポレーションの社外監査役、取締役を務めて恥の上塗りをしています。残念ながら、客を選ぶ眼力がないというのが検察現役の村山評です。
甲斐中弁護士も、最高裁判事時代の判決を見ますと、オリンパスのようなケースをさばけるタイプではなさそう。下手をすれば村山弁護士の二の舞になりかねません。
実はオリンパス、あちこち第三者委員会のメンバーを探していました。で、日比谷パークにも声をかけ、久保利英明弁護士はどうですかと言われたそうです。持ち帰って検討した結果が「久保利さんだけは勘弁してください」と断ったという。それもそのはず、久保利弁護士は東電のていたらくを見て日本企業の企業統治(コーポレート・ガバナンス)に強い疑問を呈しているので、オリンパスを調べたらカンカンに怒ることは目に見えています。弊誌10月号でも久保利弁護士のインタビューを載せているので、ご参考まで。
もしオリンパスが言いなりになりそうな弁護士を選んだのだとしたら、茶番劇の第二幕が開くだけ。第三者委員会のメンバーには気概を持った調査を求めたい。そうでなければ、FACTAが彼らが不要であることを証明するだけです。
予告します。第三者委員会が調査を始めようとした矢先、FACTAの次号で事件の全貌が解明されるでしょう。第三者委員会は何もしないうちに役割を終えるかもしれません。次号でオリンパスに群がったピラニアたちは素っ裸になります。
投稿者 阿部重夫 - 08:00| Permanent link | トラックバック (0)

