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阿部重夫発行人ブログ「最後から2番目の真実」

答える価値のない公開質問

2010年08月27日 [leaks]

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ヤフー掲示板に以下のような公開質問状が掲載された。

FACTA編集部 御中

無視されるとは思いますが公開質問をいたします。
ジャーナリストとしての矜持がおありでしたら、ご自身のブログででもお答えいただきたく思います。

貴誌の記事は玉石混交であります。スクープ記事がある反面、取材源のあやしい記事も見受けられます。今回のセラーテムについての記事についても、正しいのかあるいは不正確なのか、いまだよくわかりません。
しかしながら、最近の金融がらみの記事、たとえば日本振興銀行や日本風力開発に関する記事は、当初はあやしげに見えましたが、後々になってみるとおおむね妥当な内容でありました。

もっとも、貴誌をほめたいのではありません。もし違っていたのならご容赦いただきたいのですが、振興銀や風力開発の記事は当局からのリークによるものではないのでしょうか。

そういう深い関係(?)があるからか、下の記事では証券取引等監視委員会を持ち上げまくりです。
http://news.goo.ne.jp/article/facta/business/20100517-01-00-facta.html
これではあまりにも権力べったりです。貴誌は権力の犬なのですか?

無視されることを覚悟で書きました。
この掲示板をチェックはしているでしょうから、せめて気にはとめておいてください。

内容は表題の通りだが、明日から用意しているブログ記事の前フリとしてお答えいたしましょう。

まず、はっきり言って質問が体をなしていない。「最初はあやしげで、あとになってみるとおおむね妥当」? 何が言いたいのかよくわからない。妥当とは何に対して妥当なのでしょうか? おおむねとは何に対しておおむねなのでしょう? 情報通気どりでいらっしゃるが、情報源が既存メディア以外にないことはすぐに分かります。

褒めたくないなら、けなせばよろしい。証券監視委員会についてのこの記事が、寄りすぎだという批判は甘受します。しかし、最新号の新生銀行の記事では、アプラスフィナンシャル株の異常な動きを見過ごしていると批判し、日本風力開発やセラーテムなど、探せばいくらでも監視委員会批判記事があります。

本誌は正義を唱えるオピニオン雑誌ではありません。合理性のないものを排除するよう努めているのです。しかし、記事が当たっていたから、当局のリークだろう、というのは、残念ながら大手メディアの毒に犯されていると言わざるを得ません。振興銀や風力開発がリークなら、メディアが一斉に報じていますよ。

両方とも昨年に最初の記事が掲載されています。振興銀は金融庁が検査を始める前の4月20日発売号です。そんな時期にリークなどあるはずはないのです。見方を変えて、当局のほうが、本誌の調査報道記事の後を追っていると考えるのはいかがでしょう?

それがどれだけのリスクに耐え、緊張と努力を要するかを、ご想像いただければ幸甚です。「特ダネ=リーク」というのは弊誌の得意とするところではありません。当局に取材はしますが、ご用聞きに身を落とした覚えはありません。記者クラブで尻尾を振る必要のないFACTAが、権力になつかないことは当局のほうがよく知っているはずです。

鋭い公開質問はFACTAの望むところです。

投稿者 阿部重夫 - 08:00| Permanent link | トラックバック (0)

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発行人 阿部重夫

編集長 阿部重夫

1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。

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