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阿部重夫発行人ブログ「最後から2番目の真実」

日銀が投げつけた「ゼロ回答」

2010年02月22日 [FACTAフォーラム]

ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の名物コラムが恥をかかされた。マーケット関係者なら必読の「ハード・オン・ザ・ストリート」2月17日付(日本語版の記事)で、マキャベリストの菅直人財務相が、日銀に「コアの消費者物価上昇率を1%」とする事実上のインフレ・ターゲティングを迫る発言をした機会をとらえて、他の先進国が何年も前から採用してきた政策の方向に「日本もやっと動き出した」と評したからだ。が、翌18日の政策決定会合後の記者会見で、白川方明日銀総裁はWSJの期待を一蹴してみせた。

会見では国債金利が上昇する事態になっても「金融政策運営が財政ファイナンスを目的としていない」と日銀は挙手傍観するという驚くべき内容だ。また「インフレ目標を採用しているかどうかは、意味のある論点ではなくなってきている」と勝手な印象を口にし(WSJが言及したことは意味がある論点ではないのか? 自分だけ意味がないと言っている)て議論をすりかえ、「物価動向だけに過度の関心が集まる結果、物価・金融以外の金融・経済の不均衡を見過ごしている」と堂々たる責任転嫁を行った。いよいよ、菅財務相のジャブや、FACTAのような批判に敵意むきだしである。

正体見たりだろう。デフレに目を背ける白川日銀の姿勢があらわで、前庭だけきれいにしておけば、実体経済がどうなろうと構わないのだろうか。金融政策の出動要請に事実上のゼロ回答である。この頑迷ぶりは病的ですらある。

既にご案内の通り、FACTAが3月18日にジョン・テイラー教授を呼んだ講演会を開くのも、きちんとした議論が盛り上がるようにしたいからだ。さらに、事前に様々なご意見やご質問を受け付けるために、「Twitter」を使った仕組みも用意しました。Twitterのアカウントをお持ちの方は、是非このサイトの右側に表示されているバナーからご投稿ください(※この議論のハッシュタグは「#FACTAforum」です)。お寄せいただいたご投稿には、編集部の公式アカウントやこのブログを使って返信するつもりです。もちろん、メール(taylor@facta.co.jp)でも受け付けていますので、幅広いご意見・ご質問をお寄せください。

講演会の詳細はこちらをご覧ください

投稿者 阿部重夫 - 11:00| Permanent link | トラックバック (1)


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発行人 阿部重夫

編集長 阿部重夫

1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。

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