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もしかして、と思う。サバタイ・ツヴィは「ナザレのイエス」を凌駕するメシアだったかもしれない。偉大という意味ではない。エソテリック(秘教)の極限を示したからだ。
ツヴィは十七世紀ギリシャに生まれ、エルサレム第二神殿破壊以降、ユダヤ最大のメシア運動の頂点に立った。北はポーランドから南はエジプトまで、西はアムステルダムから東はクルディスタンまで、広大な地域に離散したユダヤ人社会が、「聖地にメシアの王現る」の報にこぞって熱狂し、悔悛し始めたからである。
ツヴィがなしえてイエスにできなかったことは何か。メシア自ら「転んだ」ことである。
投稿者 阿部重夫 - 09:00| Permanent link | トラックバック (0)
1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。
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