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ケインズが1930年代の大不況のまっただなかに書いた「雇用、利子および貨幣の一般理論」。読まれざる名著にこの本も入るのではないかと思う。ただし、日本では。
私がその邦訳を読んだのは昭和44年(1969年)、つまり安田講堂のあとである。難解だった。何度も放り出そうかと思ったが、途中ではたと気がついた。
訳が悪い。当時は東洋経済新報社が版権を独占していて、私が買ったのも戦前の昭和16年に塩野谷九十九が翻訳したものの第42刷である。戦後に何度か改訳したのかもしれないが、とにかく文体が古色蒼然だった。タイトル冒頭の「雇用」が昔の「雇傭」だもの、あとはお里が知れる。
投稿者 阿部重夫 - 22:32| Permanent link | トラックバック (0)
1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。
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