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阿部重夫発行人ブログ「最後から2番目の真実」

上海株急落、FACTAで助かった人も

2007年03月05日

お気づきの方もいらっしゃるだろうが、このブログにはコメント機能がついていない。反響をいただくのはありがたいのだが、コメントに応じていたらとても身がもたないのと、まるきり読まないでいたら失礼だと思うからだ。雑誌の性格も考え、ブログを持つ人から送られてくるトラックバックのみ受け付けている。

でも、FACTAブックマーク記事アーカイブなどの会員向けサービスも始めたので、ご意見やお問い合わせ用のメールアドレス(support@facta.co.jp)を設けている。ここに、読者のナマの声がたびたび寄せられる。耳に痛いこともあれば、胸がはずむこともある。

最近、こんなメールが届いた。

表題「3月号の中国株情報有り難うございました」

おかげさまで、暴落直前に売り抜けることが出来ました。本当に感謝しています。

フリーコンテンツにはしていないが、「中国金融株『ブル』の息切れ」の記事のことだろう。3月号は2月20日刊行、上海株が一日で8%以上急落したのが27日。あの記事を読んで株価の先行きに不安を覚え、株を売りはなすには1週間の時間的余裕があったことになる。

ご承知のように、上海株急落は欧州、米国、東京と地球の自転といっしょに世界を一周した。もちろん、ブラックマンデーの同時株安とはショックの程度が違うが、1997年のタイ発のアジア通貨危機に次ぐアジア発の株価急落。しかも今回は上海発というところが不気味だ。

タイのときも通貨当局の不慣れがショックを大きくした。今度は市場としても歪んだままの上海である。記事に書いてあるように、中国の投資家の「投機性」は博打に近く、ショックアブソーバーも薄い。08年の北京の建設需要はもう一段落(今から着工したのでは間に合わない)、不動産バブルの終息でカネ余りが株式市場の「根拠なき熱狂」を招いていたことは容易に見てとれる。これは末期症状ではないのか。

売り抜けた読者の方には、助かってよかったですね、と素直に申し上げたい。日経時代を含めて相場記事は難しいことが骨身に沁みている。新聞社ではデスクで座っていて、「日経の記事で損した。どうしてくれる」と執拗にからむ電話に悩まされたことがある。なかなかお礼は言われないものだ。

しかし、ささやかな読みがあたったときは、心密かに誇りを感じる。今回株で損をした人には、FACTAの購読をお薦めします、と手前ミソを申し上げよう。

ところで、ポールソン米財務長官がまた訪中する。不測の株価変動に備えて指南するためとも見えるが、みなさんはどう思いますか。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)


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発行人 阿部重夫

編集長 阿部重夫

1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。

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