阿部重夫発行人ブログ「最後から2番目の真実」

2006年06月28日 [電通を撃つ]電通サイトのリンク拒否

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さて、きょうのFACTA無料公開記事は、竹島一彦公正取引委員会委員長のインタビュー。わが古巣、新聞業界の「特殊指定」問題に挑んだばかりか、電通の問題にも切り込んだだけに、その本音が聞きたかった。

ところで、電通のウェブサイトのリンク原則拒否が少し前からネットで話題になっていた。電通をからかう論戦をのぞいてみたが、これはかなり笑える話だ。

発端は、電通のサイトに載せてある居丈高のサイトポリシーにある。

リンクについて

当社サイトへのリンクは、原則お断りいたします。特に以下のリンクは固くお断りいたします。

● 当社の事業・サービス等を誹謗中傷、信用を毀損するおそれがあるサイトからのリンク
● 公序良俗に反する内容を含んだサイトからのリンク
● 違法なコンテンツを掲載したり、違法な活動に関与した、または関与した可能性のあるサイトからのリンク
● 営業活動もしくは営利を目的とするリンク、またはそれらの準備を目的とするリンク
● フレームやその他の方法で、当社のコンテンツであることが不明となるリンク
● サイトの管理・運営者が不明、またはハンドルネーム等により運営されているサイト、あるいは代理運営されているサイトなどからのリンク

また、当社サイトをリンク先とするサイトであっても、電通ならびに電通グループ以外による運営サイトである場合、そのサイトを運営する個人・団体との特別な関係は無いとともに、当該サイトを電通が推奨するものでもありません。

ネットで公開したものに「勝手にリンクをはるな」とは、これまた勝手な論理に聞こえる。家の外に出した看板に「勝手に見るな」と貼り紙しているようなものではないか。しかも、それをネット広告に積極進出している(しかも弊誌報道のように、積極的すぎてインサイダー取引疑惑まで引き起こしている)電通が、これほど頑なな「匿名排除」を打ち出しているのには驚いた。

すぐに次の疑問が浮かぶ。インサイダー疑惑を報じたFACTAのサイトは、この第一項目「誹謗中傷・信用を毀損するおそれがあるサイト」に含まれるのだろうか。さっそく私の個人名で、電通サイトの「問い合わせ」に書き込んでみた。この腰の軽さがブログの身上である。

さあ、どうでるか。上に稟議をあげるのか、シカトしてしまうか、興味津々で待った。6月23日午後6時すぎ、返答のメールが届いた。

阿部 重夫 様

お問い合わせいただきありがとうございます。

当社ホームページは、広く多くの方に当社の概要、財務状況、事業内容、コンテンツ等をご理解いただけることを目的として作成、公開しております。アクセス数も多く、まことにありがたいこととご利用の皆様に感謝しているところでございます。

ご案内のように、インターネット上のプライバシーの保護や知的財産権の取り扱いに関する考え方は技術の発展に伴い変化しています。また、インターネット上の当社情報の不適切な利用、知的財産に関する権利侵害、フィッシング詐欺等に注意する必要性もあります。当社は多くのお取引き先があるところから、ご迷惑をお掛けしない配慮をとりわけ心がけているところであり、当社ホームページに「このサイトのご利用にあたって」の中でリンクの原則禁止のご注意をお知らせしている次第です。

さて、お問い合わせの「当社の事業・サービス等を誹謗中傷、信用を毀損するおそれがあるサイトからのリンク」条項は、基本的にはマスコミを想定しておらず、悪質な営業妨害に当たる行為者への防御的意味合いで設けているものです。リンクの申し出については、個別、具体的に対応させていただいておりますことをご理解いただければ幸いです。

電通 コーポレート・コミュニケーション局 メール担当

おお、ちゃんと答えているではないか。このサイトは「誹謗中傷」にはあたらぬらしい。電通の心の広さ、大いなる寛容に拍手を送ろう。でも、たぶん、広報の当事者は悩んだんだろうな。どうせブログで書かれると覚悟して。

ついでに申し上げておきます。電通内部からとおぼしき読者から「もっと暴け」と叱咤激励のメールをいただいたとき、「俣木盾夫社長のクビを取れということか」と気楽に書いたことが、電通内部で過剰反応を呼んだらしい。

誤解ですね。FACTAは首狩り族ではない。電通の首脳人事に介入する気はありません。それは株主総会で決めること、という自制心とトレランスはあります。

そんなに怖がる必要はないんだけどな。うっふっふっふ。