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阿部重夫編集長ブログ「最後から2番目の真実」

無事届いたかしら

2006年05月22日

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いよいよ第2号が発送された。今度は遅配が起きないかどうか、実は固唾をのんでみつめている。

だって、起きたら丸坊主だもん。気が気じゃない。「Shall we ダンス?」の竹中直人を思い出す。ああいうカツラでもかぶる身になるのかと思うと、ゾクゾク。一部はメールで「届いた」という知らせが入ったから、まあ、なんとかなっているとは思うが、ふたをあけてみなければわからない。

そのフタは新聞広告。月曜の朝日朝刊になるから、「届いてない!」とお叱りを受けるのはそれから。おお、ブルーマンデー。

月曜からは、創刊号に載せたスクープ「電通インサイダー疑惑」の<上>を分載する。第2号では<下>が載っているから、まず下地として<上>だけ公開することにした。もはや知られざる特ダネではない。

閑話休題。抗議する側に回ろう。イギリスの税関のおかげで、贈り物が無事に届かなかった例です。

1995-98年のイギリス駐在時代、お世話になった劇作家アーノルド・ウェスカー夫妻に先週お祝いの品を贈った。蜷川劇にもなった「キッチン」などの戯曲で知られるアーノルドは、昨年末にサーの称号を女王陛下に授与され、妻のダスティも晴れてレディーを名乗る身になったからだ。

今週、ダスティーの誕生日を祝い、一族郎党、知人を集めて城館で祝賀パーティーを開く。ま、日本の叙勲騒ぎと思えばいい。ふたりとも庶民の育ちで、手放しの喜びようはほほえましい。何か贈ろうと思って、福井の漆器屋さんに特注でワインホルダーと手鏡をつくってもらい、それぞれ2人の銘を入れて国際郵便で送った。

ところが、アーノルドのメールによると、税関が一品を贈答品でなく商品持込とみなし、なんと107ポンド支払わないと引き渡さないと知らせてきたという。おいおい、一品だけというのはどういう意味だ。どっちが商品で、どっちが贈答品とみなされたのかもわからないが、写真のようにちゃんと銘が入っていて、他人には使えない。なんというあこぎな役人か。当惑したアーノルドのメールを紹介しよう。

Something a little embarrassing has just come up. I had a lovely letter from Mr Abe telling me he'd started a new magazine and that he was sending two presents: one for Dusty's birthday and one to celebrate my knighthood. It was very generous and thoughtful of him.

Yesterday we had notification that they had arrived but would not be released until they received payment totalling £107. We phoned them to tell them these were gifts and not trade but they explained that only one of them had been declared as a gift. The amounts are to pay for Import Duty, VAT, and Parcel Force Clearance.

Of course we will pay the amount because it was such kind thing for Mr Abe to do. I gather that they are specially hand made lacquered pieces. And if the VAT is so much then the gifts must have cost a small fortune.

Please don't let anyone else send such gifts. It's lovely to receive them but we can't afford them!!! It's a pity he did not ask you to bring them then the authorities would have understood they were gifts.

抗議しようにも、電話口でダスティはあきらめ顔だ。「いったん決めたら彼ら(税関)はかえないもの」。しかし、贈り手はかえって迷惑をかけたことになる。私事とはいえ、イギリスのゴクつぶし収税吏、許すまじである。

とにかく、英国税法に詳しい方がいたら教えてください。漆器は英語でも「japan」というのだ。日本が誇る工芸品(ふん、英国には逆立ちしたってマネできない)が、どうしてこういう不当な仕打ちを受けるのか教えてほしい。

投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)

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* 発行人 阿部重夫 *

編集長 阿部重夫

1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。

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