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週末は気晴らしに、公開早々の「007」を観に行った。笑うなかれ、寅さん映画や鬼平や水戸黄門と同じである。毎度おなじみのストーリー(不死身の主人公のアクションと誘惑シーン)だが、もう陳腐とは感じない。出来の良し悪しに一喜一憂しないぶんだけ、映画館の暗闇に心を休めていいられる。
そういう見方をするようになったのは、ロンドン駐在のときに007を見てからだ。ハリウッドの向こうを張って英国の意地を見せる映画のせいか、観客席のロンドンっ子はいちいち拍手して、どっと沸く。ボンドと一体になってハラハラドキドキ。あたかも高倉健の任侠映画に「健さん、後ろが危ない!」と声をかけていた60年代の三流館のように。
ああ、こういう楽しみかたもあるんだ、と思った。
投稿者 阿部重夫 - 09:46| Permanent link | トラックバック (0)
1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。
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