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昨夜(3月1日)、東京の帝国ホテル桜の間で開かれた、手嶋龍一氏の「ウルトラ・ダラー」出版記念会は盛会だった。新橋の綺麗どころも顔をそろえ、物語の舞台をあしらったドラマ仕立ての映像や篠笛演奏、チャリティ・オークションなど盛りだくさんの内容だ。私も数多くの知己にめぐりあう僥倖にあずかった。
さて、本題に戻ろう。映画俳優クリント・イーストウッドは、「夕陽のガンマン」や「ダーティ・ハリー」のタフガイより、渋みのあるジジイを演じる老境の今のほうが味がある。監督・主演を兼ねた「ミリオンダラー・ベイビー」は、アカデミー賞にふさわしい傑作だと思った。もうひとつ思いだすのは、暗殺を防げず引退した元護衛官が、新たな狙撃犯の出現で老骨にムチ打って現場復帰する「ザ・シークレット・サービス」(1993年、原題In the Line of Fire「火線に身を挺して」)である。
大統領を乗せて徐行するオープンカーを囲んで、護衛官は並行して道路を走らなければならない。はあはあ息を切らし、脂汗を流す老残の姿は、青年の体力を失った自分も身につまされる光景だった。そうしたイメージからアメリカのシークレット・サービスは要人警護の専門家集団とばかり思っていたが、違うらしい。手嶋氏の新著でもうひとつの使命があるとはじめて知った。
投稿者 阿部重夫 - 06:00| Permanent link | トラックバック (0)
1948年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。73年に日本経済新聞社に記者として入社、東京社会部、整理部、金融部、証券部を経て90年から論説委員兼編集委員、95~98年に欧州総局ロンドン駐在編集委員。日経BP社に出向、「日経ベンチャー」編集長を経て退社し、ケンブリッジ大学客員研究員。 99~2003年に月刊誌「選択」編集長、05年11月にファクタ出版株式会社を設立した。
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